膿胸は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
主に細菌感染を抑える抗菌薬(抗生物質)を使用しますが、副作用に注意が必要です。
膿胸の治療では、細菌感染を抑えるために抗菌薬(抗生物質)が使われます。これは、膿胸の原因となる細菌を倒すための基本的な治療です。抗菌薬の中には、アレルギー反応を起こしたり腎障害や肝障害を起こすものがあるため、定期的な血液検査が重要です。
また、胸腔内にたまった膿を溶かして排出しやすくするために、線維素溶解剤という薬を胸の中に直接注入する治療も研究されています。この薬は、膿の中で固まってしまう線維(フィブリン)を溶かす作用があります。
線維素溶解剤の副作用としては、出血などの重篤な合併症が報告されていますが、重篤ではない合併症と比べて頻度に差はないとされています。ただし、日本では膿胸治療への使用が承認されていないため、使用には注意が必要です。
京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
(参考文献)
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