膿胸の予後について教えてください。

適切な治療を速やかに行えば、長期的な予後は良好ですが、死亡率が高くなる場合もあります。

解説

膿胸は、適切かつ迅速な治療が施されれば、長期的な予後(病気の経過)は良好であるとされています。しかし、膿胸のある患者さんは、肺炎のみの患者さんと比較して、入院が必要となる可能性が高く、入院期間も長くなり、死亡率も高くなることが報告されています。

死亡率について

  • 膿胸で入院した患者さんの死亡率は、約15%と報告されています。
  • 治療後の死亡は、多くの場合、膿胸そのものよりも、患者さんの他の持病や手術の合併症が原因で起こることがあります。
  • 胸腔鏡下手術(VATS)による治療を受けた患者さんの方が、チューブによるドレナージのみで治療を受けた患者さんよりも死亡率が低いという報告もあります(VATS群11% vs チューブドレナージ群17%)。

長期合併症

感染が治った後も、胸部のCT検査で胸膜肥厚(胸膜が厚くなること)が残ることがあり、まれに肺が十分に膨らまなくなる「トラップド・ラング(閉じ込められた肺)」となる場合もあります。これらの変化は、通常3~6か月で改善に向かいますが、症状が続く場合は手術が検討されることもあります。

公開日

最終更新日

京都大学医学部附属病院 呼吸器内科

山形 昂 監修

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