急性前立腺炎
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監修医師秋元 隆宏泌尿器科 / 東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科更新日:2026/05/28

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急性前立腺炎と特に関連する症状について

次のような症状がある方はご注意ください。

体温が37.5℃以上

自覚した時期
3週間以上前から
症状の程度
38℃より高い

尿を出すときに痛みがある

自覚した時期
3週間以上前から
症状の頻度
初めての症状である

赤い尿や血尿が最近出た

自覚した時期
1か月以上前から
症状の頻度
初めての症状である

寒気がする

症状の程度
歯がガチガチ鳴るほどの止めようとしても止まらない震え
自覚した時期
1日以内から
症状の経過
改善も悪化もしていない

急性前立腺炎とはどんな病気ですか?

「急性前立腺炎」とは、男性特有の臓器である前立腺に細菌が感染して急に炎症を起こす病気です。高熱、悪寒、排尿時痛、頻尿、会陰部の痛みなどの症状がみられます。抗菌薬による治療が必要で、重症化することもあるため、速やかに泌尿器科を受診してください。

急性前立腺炎への対処法は?

全身の症状が軽い場合は抗菌薬内服での治療が可能ですが、高熱が出たり飲食ができなくなっているような場合は入院での点滴治療を行います。また尿が出せなくなっている場合はカテーテルを使って膀胱に溜まった尿を出す処置が必要になることもありますので早期に泌尿器科の受診を検討してください。

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2026年10月4日 更新

急性前立腺炎のQ&A

  • A.

    会陰部(えいんぶ)や下腹部に痛みが生じ、排尿時にも痛みを感じます。座ると強まることがあります。

    解説

    急性前立腺炎の痛みとは

    急性前立腺炎は、前立腺に細菌が感染して急激な炎症を起こす病気で、比較的強い痛みを伴うことが多いとされています(Coker TJ, et al. Am Fam Physician. 2016)。

    痛みが起こる部位と特徴

    急性前立腺炎では、以下のような部位に痛みが生じます(日本泌尿器科学会)。

    • 会陰部(えいんぶ):陰嚢(いんのう=睾丸の袋)と肛門の間あたりに痛みや不快感が現れます。特に排尿時に強くなり、また、デスクワークで座っているときや自転車を運転している時など圧迫されると痛みが強くなることがあります
    • 下腹部:膀胱や前立腺の周辺に鈍い痛みや圧迫感を感じることがあります
    • 骨盤周辺:腰から骨盤にかけて広い範囲で痛みを感じることがあります

    痛みが強いときは

    急性前立腺炎は、38度以上の高熱を伴うことが多く、治療が遅れると前立腺膿瘍(のうよう:膿がたまった状態)などの合併症を起こすことがあります(Matsumoto M, et al. J Infect Chemother. 2021)。また、炎症の影響で、尿が出にくくなることもあり、重度の場合は、尿が出なくなる尿閉という状況になる可能性もあります。
    会陰部や下腹部の痛みに加えて高熱がある場合や、排尿が困難な場合は、早めに泌尿器科への受診をご検討ください。

    参考文献:

    日本泌尿器科学会『排尿症状を伴う発熱がある』https://www.urol.or.jp/public/symptom/22.html,(参照 2026-08-21).
    JAID/JSC感染症治療ガイドライン2015 尿路感染症・男性性器感染症. 感染症学雑誌. 2016;90(1):1-30.
    Matsumoto M, Yamamoto S. JAUS guideline for acute bacterial prostatitis 2021. J Infect Chemother. 2021;27(9):1277-1283.
    Coker TJ, Dierfeldt DM. Acute Bacterial Prostatitis: Diagnosis and Management. Am Fam Physician. 2016;93(2):114-120.

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  • A.

    高熱や排尿時の痛み、頻尿などが初期症状として現れることがあります。

    解説

    急性前立腺炎の症状は急激に現れることが多く、下記のような初期症状で気づいて対処することが大切な病気です。

    急性前立腺炎の初期症状

    初期症状は、大きく「全身の症状」と「前立腺周辺の症状」に分けられます[1]。

    • 全身の症状:38度以上の高熱、悪寒やふるえ、体のだるさ
    • 前立腺周辺の症状:排尿時の痛み、頻尿、尿が出にくい、会陰部(えいんぶ:陰嚢の根元と肛門の間)の痛みや不快感

    高熱と排尿の異常が同時に起こる場合は、急性前立腺炎の可能性があります。普段と比べて明らかな変化を感じた場合は注意しましょう。

    急性前立腺炎は緊急性の高い病気とされ[2]、治療が遅れると前立腺に膿がたまる前立腺膿瘍(ぜんりつせんのうよう)を合併することがあります。前立腺膿瘍は急性前立腺炎で入院した患者さんの約5%にみられるとの報告があります[3]。

    また、前立腺は血流が豊富なので、治療せずに放置すると急性前立腺炎を引き起こした細菌が血液中に入り、敗血症(はいけつしょう)を発症することもあります。

    初期症状に気づいたら、早めに泌尿器科を受診しましょう。

    参考文献:

    [1]JAID/JSC感染症治療ガイドライン2015 ―尿路感染症・男性性器感染症―. 日本感染症学会雑誌. 2016;90(1):1-30.
    [2]Matsumoto M, Yamamoto S. AAUS guideline for acute bacterial prostatitis 2021. J Infect Chemother. 2021;27(9):1277-1283.
    [3]Ha AS, Helman TA, Haas CR, Decastro GJ, Hyams ES. A population-based analysis of risk factors and outcomes of prostatic abscess. Prostate Cancer Prostatic Dis. 2021;24(4):1143-1150.

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  • A.

    主に前立腺に細菌が感染することで起こります。

    解説

    急性前立腺炎の原因には、直接的なものと間接的なものがあります。

    直接的な原因

    医療行為やその他の原因で、前立腺に細菌が直接入る可能性があります。

    医療行為に関すること

    侵襲的な(身体に傷などをつけて直接働きかけること)医療行為を行う際は、消毒をして清潔を保つことが基本的とはなります。しかし、細菌が前立腺に直接入る可能性は一定残ります。
    具体的には、膀胱鏡、尿道カテーテルの使用、前立腺の生検などが原因になります。

    その他

    医療行為以外の理由でも、前立腺に細菌が直接入りやすくなることがあります。
    例えば尿道からの異物の挿入や、前立腺付近まで及ぶ外傷などが原因になります。

    間接的な原因

    病気やその他の原因によって、急性前立腺炎になりやすくなることがあります。

    病気

    病気によって、前立腺に細菌が入りやすくなったり、細菌に感染しやすくなったりすることがあります。以下のような病気が関連します。

    • 前立腺肥大症
    • 生殖器や泌尿器の感染症(精巣上体炎、精巣炎、尿道炎、性感染症、尿路感染症)
    • 免疫力が下がる病気(糖尿病や肝硬変、血液疾患など)
    • 包茎
    • 尿道狭窄

    その他

    病気がなくても、生活習慣によって急性前立腺炎になりやすくなることがあります。

    • 性的活動が活発
    • 長時間のドライブやサイクリング、乗馬
    • 過度の飲酒
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急性前立腺炎について、医師からのよくある質問

  • 体温は37.5℃以上ですか?
  • 尿の回数が増えましたか?
  • 尿を我慢できないと感じ、トイレに急ぐときがありますか?
  • 尿を出すときに痛みはありますか?
  • 玉(陰のう)と肛門の間(会陰:えいん)に痛みがありますか?

最新のガイドライン・医療水準を取り込んだデータベースを元に関連する病気・症状を表示しています。

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監修医師

秋元 隆宏 先生

診療科・専門領域

  • 泌尿器科
【経歴】 東北大学医学部医学科 卒業 三井記念病院 臨床研修 三井記念病院 泌尿器科 東京大学医学部付属病院 泌尿器科・男性科 自治医科大学 腎泌尿器外科学講座 泌尿器科学部門 病院助教 琉球大学医学部システム生理学講座 東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学
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