妊娠中に下痢が続くという症状の原因と、関連する病気をAIで無料チェック
監修医師金沢 誠司産婦人科
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2025/04/23
概要
妊娠中に下痢が続く原因の一つは、妊娠を維持するための女性ホルモンが腸の動きに影響を与えることです。また、妊娠中は免疫の働きが変化するため、感染による胃腸炎が原因となることもあります。下痢が数日以上続く場合や、お腹の痛み・出血を伴う場合は、産婦人科への受診をご検討ください。
下痢とは
下痢とはどのような症状ですか?
水分を多く含んだ便が出る症状です。トイレに行く回数が増えたり、腹痛を伴う場合もあります。
水分を多く含んだ便が出る症状です。
一般的には、消化管に流れ込む水分は食べ物や飲み物のほかに胃液や腸液などの消化液が含まれ、1日10Lほどと言われています。
そのうちの8Lは小腸で吸収され、残りのほとんどは大腸で吸収され、便には100mlほどしか水分が残りません。
腸での水分吸収が抑えられたり、腸液の分泌が多くなると、便に含まれる水分が多くなり、下痢となります。また、腸の動きが活発になりすぎると、十分に水分が吸収される前に排泄されてしまうため、下痢となります。下痢は腸内に溜まった有害物質を排出する体の防御反応でもあります。
下痢の原因
下痢の原因には何がありますか?
ウイルスや細菌の感染が原因として最も多いです。飲食物・ストレス・薬なども下痢の原因となる事があります。
感染や薬による腸炎、飲食物、慢性的な病気、腸以外の病気でも下痢が起こることがあります。
感染性腸炎
ウイルスや細菌などの病原菌の感染で腸炎が起こります。
虚血性腸炎
便秘などで腸の血の巡りが悪くなることで腸に炎症が起こって粘膜がただれて下痢をきたします。粘膜のただれから出血するので血便を伴うことが多いです。
薬剤性腸炎
抗生物質の内服で、元々の腸内細菌バランスが崩れたり、そのほかの薬でも腸粘膜に影響して腸炎が起こることがあります。
過敏性腸症候群
ストレスなどにより腸の動きが活発になったり、腸液の分泌吸収調節がうまくいかなかったりすることで下痢をきたします。
飲食物
アルコールや香辛料、コーヒーなどの刺激物が腸を刺激して、腸液の分泌が亢進することがあります。
炎症性腸疾患
腸に炎症をおこす難病により、下痢症状を繰り返すことがあります。潰瘍性大腸炎、クローン病といった病気があります。
大腸癌
大腸の中にできものがあると、腸の動きが活発になって、下痢となることがあります。
慢性膵炎
膵臓から分泌される消化液が足りないと、食べ物が未消化になり、腸管内に水分が溜まって下痢を起こします。特に脂肪が分解されず残ることがあるので、脂肪便(下痢の中に油が浮いていること)が見られることがあります。
受診の目安・何科を受診するべきか
下痢の症状がある場合、受診の目安はありますか?
発熱や激しい腹痛などの強い症状がある際には早めに受診しましょう。長期間下痢が続いている場合も受診を検討しましょう。
急に出現する激しい症状、例えば1日10回以上の下痢や、発熱や血便が見られぐったりするときは緊急性が高い可能性があるのですぐの受診を考えます。強い腹痛が伴う場合も重大な病気の危険性があるため、早めの受診をおすすめします。
下痢は感染性腸炎によるものが多く、自然治癒することが多いので、数日で改善することがほとんどです。1週間以上続くような場合は、感染以外の他の病気がある可能性が高いので受診をおすすめします。
下痢の場合、何科を受診したらよいですか?
消化器内科を受診しましょう。急いで受診する場合には、救急外来やかかりつけのクリニックの受診も考えましょう。
急に出現する激しい症状、例えば1日10回以上の下痢や、発熱や血便が見られぐったりするときは緊急性が高い可能性があるので救急外来を考えます。強い腹痛が伴う場合も重大な病気の危険性があるため、早めの受診をおすすめします。
ある程度、食事や水分が取れている場合は、日中にかかりつけ医や消化器内科を受診すると適切な検査を行うことができます。
下痢に関連するその他の質問
元気なのに、下痢だけ続いている場合どのような病気を考えますか?
軽症であれば、どんな病気でも元気にみえることがあります。過敏性腸症候群・慢性膵炎・大腸癌などでもあり得ます。
一番頻度が高い感染性腸炎で下痢をきたす場合は、通常は数日で下痢は治りますが、10%ほどの割合で過敏性腸症候群といった下痢が続いてしまう病気を引き起こすことがあります。
慢性膵炎や大腸癌なども腹痛といったほかの症状が見られずに下痢だけ続くこともあります。一見元気そうに見えても、大きな病気が隠れていて治療が必要なこともあるので、受診して検査することが必要です。
下痢を出し切る方法はありますか?
出し切る方法はありません。下痢の原因に合わせた対処方法が必要です。
下痢の原因は一番多いのは感染性腸炎です。多くの場合は、数日で自然に下痢が止まるので、水分や消化の良い食事の摂取と安静を心がけます。
下痢は、有害物質を排泄する防御反応であることから、下痢止めは基本的には使いません。
整腸剤などの薬を補助的に使いながら自然に治ることを待ちます。
慢性的に下痢が続く場合は、背景に重大な病気が隠れていることもあるので大腸カメラや便培養検査などの検査を行って調べていきます。
下痢に関連する病気・症状
この記事の監修医師
金沢 誠司 先生
産婦人科・産科・婦人科
産婦人科専門医・医学博士。新潟大学医学部卒、東北大学大学院修了。 国立成育医療研究センター等の高度周産期施設で胎児診療や臨床研究に従事したのち、Ubie株式会社にて医療AI開発を通じた医療のDX化を推進。 現在は、臨床の最前線で胎児超音波や出生前診断を専門としつつ、これまでの臨床知見とAI開発経験を融合。女性がライフスタイルに合わせて健康をデザインする「マタニティ・ストラテジスト」として活動。全女性が根拠ある医療情報を手にし、戦略的に体調を管理するためのメディア [Platform Women's](https://platform-womens.jp/) を主宰している。
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2025/04/23