大人になってからピーナッツアレルギーになった場合、どのような症状が出ますか？

大人になってから発症するピーナッツアレルギーでも、子どもと同様に、皮膚・消化器・呼吸器の症状から、命に関わるアナフィラキシーまで、幅広い症状が起こります。

大人での発症は子どもほど多くはありませんが、確実に存在します。多くの場合、ピーナッツを食べてから数分〜2時間以内に症状が現れます。初期に多いのは皮膚の症状で、じんましん、かゆみ、顔や唇、まぶたの腫れなどが典型的です。口や喉がチクチクする違和感もよくみられます。消化器症状としては、腹痛、吐き気、嘔吐、下痢があり、呼吸器では鼻水や涙目、咳、声のかすれ、息苦しさ、ゼーゼーする呼吸音（喘鳴）などが起こることがあります。

特に注意が必要なのがアナフィラキシー（短時間で全身に起こる重いアレルギー反応）です。血圧が急に下がる、めまいがする、意識がぼんやりする、立てない、脈が速くなるなどの症状が現れ、迅速な対応が必要になります。大人の新規発症では、免疫の変化が関与し、重症化しやすい可能性があることも指摘されています。

大人は「少し様子を見よう」と自己判断しがちですが、ピーナッツアレルギーは短時間で急激に悪化することがあります。呼吸や意識に少しでも異常を感じた場合は、迷わずエピペンを使用し、救急要請を行うことが大切です。