ピーナッツアレルギーではどのような症状がありますか？

ピーナッツアレルギーの症状は、皮膚、消化器、呼吸器など全身に現れ、重い場合にはアナフィラキシー（短時間で全身に起こる命に関わる強いアレルギー反応）を引き起こすことがあります。ピーナッツを食べたときだけでなく、皮膚に触れたり、粉や匂いを吸い込んだ場合にも症状が出ることがあります。体の中では、IgE抗体（アレルギー反応の引き金になる抗体）が働き、ヒスタミンなどの物質が放出されることで症状が起こります。多くの場合、症状は数分から2時間以内に現れます。

比較的軽い症状としては、じんましん、赤み、かゆみ、口や喉のピリピリした違和感、唇やまぶたの腫れ、腹痛、吐き気、嘔吐、下痢などがあります。呼吸に関しては、咳、鼻水、くしゃみ、息苦しさ、ゼーゼーと音がする喘鳴（呼吸のときにゼーゼー、ヒューヒューと鳴る音）が出ることもあります。重症のアナフィラキシーになると、喉や気道が強く腫れて息ができなくなったり、脈が速く弱くなり、血圧が急に下がってめまいや失神を起こすことがあります。皮膚が青白くなったり、意識がもうろうとしたり、意識を失うこともあります。

これらは命に関わる状態のため、ただちにエピペン（アドレナリン自己注射薬）を使用し、救急対応を行う必要があります。ピーナッツはごく少量の摂取や、触れただけでも重い症状につながることがあります。違和感や軽い症状の段階で早めに対応することが、重症化を防ぐうえでとても重要です。