ピーナッツアレルギーで薬が効かない場合、どうしたらよいですか？

ピーナッツアレルギーで薬を使っても症状が良くならない場合は、エピペンを追加で使用し、ただちに救急車を呼んで医療機関で専門的な治療を受けてください。命に関わるアナフィラキシー（急激で全身に起こる重いアレルギー反応）は、抗ヒスタミン薬では止めることができません。速やかに効果を発揮するのはアドレナリンだけです。

エピペンは、アナフィラキシーが起きたときに自分や周囲の人がすぐに使えるアドレナリンの注射薬で、太ももの外側に押し当てるだけで注射できます。エピペンを使用しても症状が改善しない場合は、5～15分後に2本目を使用してよいとされています。息苦しさや強い咳、声のかすれ、ぐったりする、嘔吐が止まらないなどの症状が続く場合は、反応が進行しているサインであり、迷わず救急要請が必要となります。

救急車を待つ間は、体の姿勢にも注意します。基本は横になって足を少し高くし、呼吸が苦しい場合は上半身を起こします。体が冷えないようにし、呼吸や脈拍の様子を観察します。救急隊が到着すると、必要に応じて追加のアドレナリン投与、酸素吸入、点滴、その他の薬による治療が行われます。

また、症状が一度落ち着いても、数時間後に再び悪化する「二相性反応」が起こることがあります。そのため、エピペンを使用した場合は、症状が軽快していても、必ず病院で4〜6時間以上経過を観察する必要があります。自宅で様子を見ることは非常に危険なため、必ず医療機関を受診してください。