シェーグレン症候群は血液検査でわかりますか?
抗SS-A抗体などが検出されますが、病理、生理、画像検査の所見もあることが診断につながります。
シェーグレン症候群の診断は、血液検査のみで確定することはできませんが、血液検査は診断に非常に有用です。診断には臨床症状(口腔乾燥、眼乾燥、耳下腺痛・腫脹、関節痛、全身性疲労など)とともに、血液検査による自己抗体の検出が重要な役割を果たします。
診断に有用な血液検査項目は、以下の通りです。
- 抗SS-A/Ro抗体:最も重要な血清マーカーであり、陽性例は診断の根拠となります。
- 抗SS-B/La抗体:抗SS-A抗体と併せて検出されることが多いです。
- 抗核抗体(ANA):高頻度で陽性となりますが、特異性は低いです。
- 補体価の低下(C3, C4低下)、リンパ球減少なども補助的に評価されます。
ただし、血液検査のみで診断が確定するわけではなく、唾液腺生検による病理所見や、涙液分泌検査(Schirmer test)、ガムテストなど唾液分泌量測定などの客観的検査と組み合わせて総合的に診断します。最近は唾液腺エコーや唾液腺MRIなども用いられるようになってきました。もし、抗SS-A抗体が陰性の場合でも、臨床症状と生検所見が診断に不可欠です。
虎の門病院分院 腎臓内科
大庭 悠貴 監修
(参考文献)
Mariette X, et al. Primary Sjögren's Syndrome. N Engl J Med. 2018, 378, 931-9.
Brito-Zerón P, et al. Sjögren syndrome. Nat Rev Dis Primers. 2016, 2, 16047.
Beckman KA, et al. The Potential Role for Early Biomarker Testing as Part of a Modern, Multidisciplinary Approach to Sjögren's Syndrome Diagnosis. Adv Ther. 2017, 34, 799-812.
Baldini C, et al. Is minor salivary gland biopsy still mandatory in Sjogren's syndrome? Does seronegative Sjogren's syndrome exist?. Autoimmun Rev. 2024, 23, 103425.
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