白血病は治りますか?
白血病は、近年の診断・治療法の進歩により治癒可能で、生存率も向上しています。
白血病の予後は、白血病のタイプや患者さんの年齢、臓器機能により大きく異なりますが、以下に示す生存率のデータから白血病は治癒可能な病気と言えます。特に、近年の診断と治療の進歩が、患者さんの生存率を有意に向上させています。
日本では成人の場合、白血病全体の5年生存率は44%と報告されています(国立がん研究センター がん統計)。
造血器腫瘍診療ガイドラインによると、標準的な化学療法を受けた若年成人(65歳未満)急性骨髄性白血病(AML)全体では、40%前後の5年無再発生存が得られるとされます。小児急性リンパ性白血病ALLでは5年無病生存(EFS)は、約80%以上です。
近年の分子標的薬の開発により、慢性期の慢性骨髄性白血病(CML)の5年生存率は約90%に達しています。
白血病の治療には化学療法、分子標的治療薬の使用が含まれ、進行した患者さんには造血幹細胞移植も選択肢となっています。
ただし、予後は個人の病態により異なるため、専門医による個別の評価が重要です。
公開日:
最終更新日:
東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 悪性腫瘍治療研究部 腫瘍 血液内科
村橋 睦了 監修
(参考文献)
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「白血病」とはどのような病気ですか?
白血病は、血液のがんの一種です。血液を作る種となる造血幹細胞が、がん化して「白血病細胞」になることによって発症します。
白血病の原因は何がありますか?
白血病の原因に関しては、その詳細なメカニズムは完全には解明されていません。遺伝子変異の蓄積が重要な要因であると考えられています。
白血病ではどのような症状がありますか?
貧血症状、出血しやすい、発熱等の症状が起こります。
白血病には初期症状はありますか?
貧血症状、出血症状、発熱などの症状が出ることがあります。慢性白血病は、初期には症状が出づらいです。
白血病の場合、主にどのような治療をしますか?
白血病の種類や患者さんの状態などに応じて抗がん剤治療・骨髄移植・CAR-T細胞療法・分子標的治療から選択します。
白血病が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?
白血病の診療科は血液内科ですが、自身で白血病に気付くのは難しいでしょう。貧血や出血傾向などがあれば内科を受診してください。
白血病のセルフチェックはできますか?
一般的に、白血病の具体的なセルフチェック方法は確立していませんが、自覚症状を評価し速やかに医療機関を受診することは重要です。
白血病の生存率はどのくらいありますか?
個別の状況によって大きく異なります。統計情報では5年生存率は44%ですが、個人の5年生存率を意味する数字ではありません。
白血病に気付くきっかけには、どのようなものがありますか?
発熱の持続、出血傾向、貧血症状などがきっかけとなることがあります。無症状でも健康診断の採血を機に異常が指摘される場合があります。
白血病になると、白血球数はどうなりますか?
白血病では、白血球数は増加する場合も低下する場合もあります。
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