白血病の初期症状は?白血病・皮膚白血病・慢性骨髄性白血病
監修医師平松 由布季東日本橋内科クリニック 内科
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2020/09/03
白血病
白血病とは、血液細胞が作られる過程で異常な細胞(白血病細胞)が無制限に増えてしまう「血液のがん」です。正常な血液細胞が十分に作られなくなるため、貧血や出血しやすくなる症状、感染症による発熱などが現れます。白血病の治療には抗がん剤を使用する化学療法や造血幹細胞の移植を受ける方法などがあります。専門の診療科は血液内科です。
白血病
慢性骨髄性白血病
慢性骨髄性白血病(CML)とは、血液細胞の元となる細胞の遺伝子に異常が起き、白血球が無制限に増え続けてしまう血液のがんです。進行は緩やかで、初期は無症状のことも多いですが、現在は分子標的薬という優れた飲み薬が開発されたことで、通常の生活を送りながら長期生存を目指せる病気になってきています。
慢性骨髄性白血病
白血病とは
白血病とは、血液を作る元となる細胞が変化してがんになる病気です。この病気では、正常な血液細胞が作られにくくなるため、免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなります。また、貧血や発熱、出血しやすくなるといった症状も現れます。様々な種類があり、急性リンパ性/骨髄性白血病、慢性リンパ性/骨髄性白血病、骨髄異形成症状群、成人T細胞白血病などがあります。
白血病細胞とは何ですか?
白血病細胞とは白血病に由来する異常な血液細胞で、未熟なまま増殖し、正常造血を妨げます。
白血病細胞とは、白血病という血液のがんに由来する異常な細胞を指します。
通常、血液細胞は骨髄の中の造血幹細胞から成熟し、役割が明らかな血球(赤血球、白血球、血小板など)へと分化します。しかし、白血病細胞はこの成熟プロセスで異常をきたし、未熟なままの白血病細胞(「芽球」と呼ばれます)が増殖し続けます(成熟の障害と過剰な増殖)。
これにより、正常な血液細胞の産生が阻害され(正常造血の阻害)、赤血球、正常な白血球、および血小板の数が不足します。その結果、貧血、易感染性(感染症にかかりやすい)、出血傾向などを引き起こします。
白血病細胞は血液中や骨髄に過剰に存在し、体内の他の臓器にも浸潤することがあります。
これが血液やリンパ系を介して広がると、脾臓、肝臓、リンパ節などが腫れることもあります。
「白血病」とはどのような病気ですか?
白血病は、血液のがんの一種です。血液を作る種となる造血幹細胞が、がん化して「白血病細胞」になることによって発症します。
血液は身体中をすみずみまでめぐり、酸素・栄養素の運搬や細菌・ウイルスなどの撃退、出血部位の止血など、健康状態の維持に重要な役割を果たしています。
この役割を果たすため、血液のなかには、白血球・赤血球・血小板・血漿といったさまざまな成分があります。
血液を作る種となる造血幹細胞は本来、白血球・赤血球・血小板などの血液の細胞に変化していきます。白血病は造血幹細胞がこのような変化の過程で異常をきたし、がん化して「白血病細胞」になることによって発症します。
白血病は、白血病細胞の増殖のスピードと種類によって大きく以下の4つの分類があります。
白血病細胞が急激に増殖する急性白血病と、ゆっくり増殖する慢性白血病があり、さらに、これらは白血球・赤血球・血小板のもとになる骨髄球が無秩序に増殖する骨髄性白血病とリンパ球のもとになる細胞が無秩序に増殖するリンパ性白血病に細分化されます。
白血病の種類
①急性骨髄性白血病
②急性リンパ急性白血病
③慢性骨髄性白血病
④慢性リンパ球性白血病
白血病の症状
白血病ではどのような症状がありますか?
貧血症状、出血しやすい、発熱等の症状が起こります。
白血病の症状は、白血病細胞が正常な血液細胞の生成を妨げることによって生じます。
主な症状には以下のようなものがあります。
主な症状
貧血症状
正常な赤血球が減少することにより、だるさ、息切れ、動悸、めまいなどが現れます。
出血傾向
血小板が減少することにより、あざができやすくなったり、鼻血や歯茎からの出血が起こります。
白血球の減少による症状
白血球が減ると、感染症にかかりやすくなり、発熱やのどの腫れなどが見られることがあります。
臓器の腫れ
白血病細胞がリンパ節、肝臓、脾臓などに入り込むことにより、腫れやその他の症状があらわれることがあります。
骨や関節の痛み
骨髄で白血病細胞が増えることにより、骨や関節の痛みが生じることがあります。
中枢神経系の症状
頭痛や吐き気などが見られることがあります。
これらの症状は他の病気でも起こり得るため、白血病の可能性がある場合は迅速な医療機関の受診が必要です。
特に急性白血病の場合は症状の進行が早いため、早期発見が治療の成果に大きく影響します。
参考文献
国立研究開発法人国立がん研究センター.“急性骨髄性白血病”.がん情報サービス.https://ganjoho.jp/public/cancer/AML/index.html,(参照 2024-02-05).
国立研究開発法人国立がん研究センター.“急性リンパ性白血病(急性リンパ芽球性白血病/リンパ芽球性リンパ腫)”.がん情報サービス.https://ganjoho.jp/public/cancer/ALL/index.html,(参照 2024-02-05).
国立研究開発法人国立がん研究センター.“慢性骨髄性白血病”.がん情報サービス.https://ganjoho.jp/public/cancer/CML/index.html,(参照 2024-02-05).
一般社団法人日本血液学会.“造血器腫瘍診療ガイドライン 2018年版補訂版 第Ⅰ章 白血病”.一般社団法人日本血液学会.http://www.jshem.or.jp/gui-hemali/1_1.html,(参照 2024-02-05).
白血病の出血症状として、あざ(紫斑)、点状出血、鼻血はどのように現れますか?
血小板減少が原因であざや点状出血、鼻血が現れます。症状の程度は血小板数に依存し、白血病に特徴的なものではありません。
出血が止まる仕組み(止血機構)は、一次止血と二次止血に分けて考えられます。前者は血小板が主体で、後者は凝固因子と呼ばれるタンパク質が主体になります。
ここでは、白血病の初期の出血症状を血小板減少が主体になって生じている病態と考え、ご説明しています。
骨髄で産生される血液細胞は、白血病によってその細胞数が低下します。骨髄で産生される血小板もその数が低下し、一次止血障害の原因となります。血小板数の低下の際は、皮膚・粘膜の紫斑(あざ)が主要な徴候です。
粘膜出血として鼻出血(鼻血)、歯肉出血(歯ぐきからの出血)、月経過多(月経の出血が多量になる)、消化管出血などがあります。
皮膚・粘膜の出血の程度は血小板数と相関し、8〜10万/μlでは軽度の打撲で出血斑が出現し、5万/μl以下では打撲の記憶のない出血斑が現れます。1万/μl以下になると点状出血が特徴的となります。
二次止血の異常にみられる関節内・筋肉内出血はほとんどありません。
鼻出血は小児や乾燥した地域ではありふれた症状ですが、治療を要するような鼻出血は病的だと判断されます。
上記の出血症状はいずれも白血病に特徴的なものではなく、ご心配な場合は、血液内科もしくは内科を受診してください。
白血病の原因
白血病の原因は何がありますか?
白血病の原因に関しては、その詳細なメカニズムは完全には解明されていません。遺伝子変異の蓄積が重要な要因であると考えられています。
白血病の原因に関しては、その詳細なメカニズムは完全には解明されていないものの、特定の遺伝的要因や症候群、特定のウイルス感染が白血病の発症リスクを高めることが報告されています。
例えば、ダウン症候群を持つ人は、一般の人に比べて白血病の発症リスクが高いことが知られています。また、Li-Fraumeni症候群のような特定の遺伝子異常を持つ人も、白血病を含むさまざまな腫瘍(腫れ物やしこり)のリスクが高まります。一方、HTLV-Ⅰウイルス感染は成人T細胞白血病・リンパ腫の原因となることがありますが、感染者の中で実際に発症する割合は必ずしも高くないとされています。
生活習慣に関しては、喫煙が急性骨髄性白血病のリスクを増加させる可能性があります。職業的にベンゼンやトルエンなど特定の化学物質に晒されることもリスク要因とされています。
しかし、多くの白血病ケースでは特定の原因を同定する(=同一であると見極める)ことは難しく、予防策を講じることが困難な場合もあります。
参考文献
国立研究開発法人国立がん研究センター.“急性骨髄性白血病”.がん情報サービス.https://ganjoho.jp/public/cancer/AML/index.html,(参照 2024-02-05).
国立研究開発法人国立がん研究センター.“急性リンパ性白血病(急性リンパ芽球性白血病/リンパ芽球性リンパ腫)”.がん情報サービス.https://ganjoho.jp/public/cancer/ALL/index.html,(参照 2024-02-05).
国立研究開発法人国立がん研究センター.“慢性骨髄性白血病”.がん情報サービス.https://ganjoho.jp/public/cancer/CML/index.html,(参照 2024-02-05).
一般社団法人日本血液学会.“造血器腫瘍診療ガイドライン 2018年版補訂版 第Ⅰ章 白血病”.一般社団法人日本血液学会.http://www.jshem.or.jp/gui-hemali/1_1.html,(参照 2024-02-05).
白血病の検査・診断
白血病のセルフチェックはできますか?
一般的に、白血病の具体的なセルフチェック方法は確立していませんが、自覚症状を評価し速やかに医療機関を受診することは重要です。
白血病のセルフチェックに確立した方法はありませんが、自覚症状の自己評価が有用な場合があります。
「白血病ではどのような症状がありますか?」の項目も参照して、特有の症状や異変を感じた場合は、速やかに医療機関を受診してください。専門家による適切な診断と治療を受けることが重要です。
白血病を含むがんの早期発見と治療は、症状の自己評価だけではなく、医師による検査と診断にも大きく依存します。
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白血病の治療・対処法
白血病への対処法は?
治療法は、白血病の種類や患者さんの状態に応じて選択されます。まずは医療機関を受診してください。
白血病の治療方法として、ステージごとにそれぞれどのようなものがありますか?
多剤併用化学療法が中心に行われ、特に慢性骨髄性白血病ではチロシンキナーゼ阻害薬が重要な薬剤です。再発難治例は造血幹細胞移植が考慮されます。
白血病の治療方法は、病型や進行度(初発もしくは再発など)、患者さんの年齢や健康状態によって異なります。
ここでは、一般的な治療オプションを急性白血病と慢性白血病に分けて説明します。
急性白血病の治療
①急性リンパ性白血病(ALL)
- 寛解導入療法:白血病細胞の減少と抑制された正常造血の回復を目的に多剤併用療法が行われます。
- 地固め療法:白血病細胞のさらなる減少のため、強力な多剤併用療法を数サイクル行います。
- 維持療法:通院で約2〜3年化学療法を継続します。
- 造血幹細胞移植:完全寛解CRを達成していますが、治癒の可能性が低い症例で考慮されます。
②急性骨髄性白血病(AML)
- 寛解導入療法:化学療法で白血病細胞を1/100~1/1000に減らし、完全寛解(CR)を目標とします。
- 寛解後療法(地固め療法):残存白血病細胞をさらに減少させます。
- 造血幹細胞移植:予後不良群、再発症例で考慮します。
慢性白血病の治療
①慢性骨髄性白血病(CML)
- 慢性期:イマチニブなどのチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)が標準治療です。
- 移行期・急性転化期:第二世代TKI、造血幹細胞移植を行います。
②慢性リンパ性白血病(CLL)
- ステージA(初期):経過観察が多く、症状進行がみられるまでは治療しません。
- ステージB/C:化学療法や新しい分子標的薬が用いられます。
白血病の場合、主にどのような治療をしますか?
白血病の種類や患者さんの状態などに応じて抗がん剤治療・骨髄移植・CAR-T細胞療法・分子標的治療から選択します。
白血病の治療方法は、白血病の種類によって異なります。一般的な治療法には、以下のようなものがあります。
白血病の主な治療法
抗がん剤治療(化学療法)
白血病を治療する主要な方法のひとつで、さまざまな種類の抗がん剤が用いられます。白血病の種類に応じて適切な抗がん剤を組み合わせて治療が行われます。
骨髄移植(同種造血幹細胞移植)
難治性(通常の治療法では効き目が薄く、治りにくいこと)または再発した白血病の治療に使用されることがあります。患者さんの骨髄や血液から健康な造血幹細胞を取り出し、その後、高用量の化学療法や放射線療法を施して患者さんの骨髄を空にして、その後に健康な造血幹細胞を患者さんに戻す方法です。
キメラ受容体T細胞療法(CAR-T細胞療法)
特に急性リンパ性白血病の治療に使用されることがあります。この治療法では、患者さんのT細胞(免疫細胞の一種)を取り出し、がん細胞を攻撃できるように遺伝子操作を行い、その後患者さんに戻す方法です。
分子標的薬
特定の遺伝子異常を持つ白血病細胞に対して効果を発揮する薬剤です。例えば、FLT3遺伝子の異常が見られる急性骨髄性白血病には、ギルテリチニブ(ゾスパタⓇ)やキザルチニブ(ヴァンフリタ)が使われることがあります。また、慢性リンパ性白血病に対してもアレムツズマブ(マブキャンパスⓇ)やオファツムマブ(アーゼラⓇ)などが使用される場合があります。
これらの治療法は、白血病の種類や患者さんの状態に応じて選択され、適切に行われます。
治療は専門の医療機関で行われ、患者さんの病状や体の状態に合わせて最適な治療計画が立てられます。それぞれに特徴的な副作用もありますので、治療にあたっては副作用についてもよく確認しておくことが重要です。
白血病は治りますか?
白血病は、近年の診断・治療法の進歩により治癒可能で、生存率も向上しています。
白血病の予後は、白血病のタイプや患者さんの年齢、臓器機能により大きく異なりますが、以下に示す生存率のデータから白血病は治癒可能な病気と言えます。特に、近年の診断と治療の進歩が、患者さんの生存率を有意に向上させています。
日本では成人の場合、白血病全体の5年生存率は44%と報告されています(国立がん研究センター がん統計)。
造血器腫瘍診療ガイドラインによると、標準的な化学療法を受けた若年成人(65歳未満)急性骨髄性白血病(AML)全体では、40%前後の5年無再発生存が得られるとされます。小児急性リンパ性白血病ALLでは5年無病生存(EFS)は、約80%以上です。
近年の分子標的薬の開発により、慢性期の慢性骨髄性白血病(CML)の5年生存率は約90%に達しています。
白血病の治療には化学療法、分子標的治療薬の使用が含まれ、進行した患者さんには造血幹細胞移植も選択肢となっています。
ただし、予後は個人の病態により異なるため、専門医による個別の評価が重要です。
受診の目安・何科を受診するべきか
白血病の専門医がいる近くの病院はありますか?
白血病の専門医がいる病院を見る対処法・セルフケア
白血病に効く食べ物のレシピや飲み物、食べてはいけないものはありますか?
白血病に特効薬となる食べ物はなく、バランスの良い食事が重要です。白血球減少時は、生ものは避け、調理の工夫をしましょう。
白血病に特効薬として効く食べ物や飲み物は確立されていませんが、体力を維持するためや感染などを防ぐためにも、エネルギーやタンパク質、ビタミン、ミネラルが不足しないようなバランスのよい食事を取ることは大切なことです。
食事の内容によって白血病が進行したり、治療の経過に影響を及ぼしたりすることはほとんどありませんが、以下のことに気をつけましょう。
- 白血球減少時は、担当の医療スタッフからの栄養と食事についての指示に従いましょう
- 食品の消費期限を確認して、開封後の長期保存は避けましょう
- 調理した食品は、細菌が繁殖した場合、約2時間で菌数が最大になるため、早めに食べましょう
- 生野菜は新鮮なものを選び、流水でよく洗いましょう
白血球が1000個以下(白血球の6割を占め、細菌やウイルスを食べる好中球は500個以下)が2週間以上続くような場合には、特別な注意が必要になります。食事では、以下のような注意点があります。
- 生肉や刺身、生野菜など生ものや雑菌が繁殖しやすいドライフルーツ、皮の薄い果物、乾燥芋、安全検査を通っていない自家製の漬物など発酵食品や貝類などは避けましょう
- 十分に加熱したものなら大半の食材は大丈夫です
- 果物は皮のむける新鮮なものは食べられます
- 缶詰やレトルト食品、冷凍食品を上手に使って調理の負担を減らすことも工夫のひとつです
白血病に関連するその他の質問
白血病では発熱しますか?
白血病では特に急性の場合、初期症状として発熱がよくみられます。
ここでは、白血病の初期の症状として発熱を取り扱います。
急性白血病では症状のひとつとして発熱がよくみられ、多くの報告では初診時の臨床症状として30%前後でみられるとされています。
急性白血病では骨髄での白血病細胞の異常増殖により、正常な白血球数が減少し、感染症にかかりやすくなります。その結果として発熱が生じることがあります。
また、白血病細胞そのものが産生する物質や、そのほかの炎症反応が原因で発熱する場合もあります。
一方、慢性白血病は進行がゆっくりであり、健診で発見される例が多くなっているとされ、無症状で血液検査値異常をきっかけに診断された例が50%以上という報告があります。
しかしながら、慢性骨髄性白血病の急性転化の状態では急性白血病と同様に、骨髄は白血病細胞の異常増殖により正常な白血球数が減少し、その結果として発熱が生じることはありえます。
このように白血病全体の初期症状として発熱を説明することは困難で、急性白血病と慢性白血病には初診時の臨床症状に大きな違いがあり、慢性白血病においても病期によって症状は大きく異なります。
白血病になると、白血球数はどうなりますか?
白血病では、白血球数は増加する場合も低下する場合もあります。
白血病になると、通常、白血球数の異常な増加が見られます。白血球数の正常値は約4,500~11,000白血球/μLですが、白血病ではこの数倍~数十倍となります。
しかし、白血病細胞が血液の工場である骨髄を破壊すると、白血球数が低くなることもあります。
これらの異常は、採血検査にて血球数を調べる事で、赤血球低値や血小板低値とともに明らかになることがあります。
なお、白血球数が増える病気は白血病のほかにもあり、白血病の診断は白血球数のみでは行われません。気になる症状がある場合は、ぜひ医師へご相談ください。
参考文献
American Cancer Society.“Signs and Symptoms of Chronic Lymphocytic Leukemia”.American Cancer Society.https://www.cancer.org/cancer/types/chronic-lymphocytic-leukemia/detection-diagnosis-staging/signs-symptoms.html,(参照 2024-02-05).
American society of Hematology.“Leukemia”.American society of Hematology.https://www.hematology.org/education/patients/blood-cancers/leukemia,(参照 2024-02-05).
白血病に気付くきっかけには、どのようなものがありますか?
発熱の持続、出血傾向、貧血症状などがきっかけとなることがあります。無症状でも健康診断の採血を機に異常が指摘される場合があります。
白血病に気づくきっかけとなる一般的な兆候や症状には、以下のようなものがあります。
気づくきっかけとなる一般的な兆候や症状
- 発熱
- 寒気
- 持続する疲労感
- 頻繁な感染症
- 無意識の体重減少
- リンパ節の腫れ
- 肝臓・脾臓の肥大(腹部のはれ・こぶや、お腹が膨らんだ感じ)
- 出血しやすい
- あざができやすい
- 頻繁な鼻血
- 皮膚の小さな赤い斑点
- 夜間の過度の発汗
- 骨や関節の痛み
無症状で、健康診断の採血を機に異常が指摘される場合もあります。
なお、これらの症状は他の病気でも起こりうるため、白血病を疑う場合は、まずは医師による詳細な診断が必要です。
医師による診察、採血・尿検査、骨髄生検、画像検査などの検査を通じて、異常な白血球の数や骨髄内の異常細胞の割合などが確認され、白血病の診断につながります。
急性白血病と慢性白血病の違いは何ですか?
急性白血病は未熟な細胞が著しく増えて急速に進行するのに対して、慢性白血病は各成熟段階の細胞が異常増殖し、進行は緩やかです。
ここでは、急性骨髄性白血病(AML)と慢性骨髄性白血病(CML)を比較しながら考えます。
AMLとCMLの違いは、主に白血病細胞の成熟段階と病気の進行速度にあります。
急性白血病では、白血球の成熟が最も初期の未熟な段階から成熟するまでのどこかの段階で止まり、成熟が止まった未熟な白血病細胞(芽球)が大量に増殖します。これにより、正常な血液細胞の産生が阻害され、病状が急速に悪化します。
このように急性白血病の患者さんでは、貧血、出血傾向、感染症のリスクが増加し、診断と治療が緊急を要します。
一方、CMLは最も未熟な造血幹細胞そのものに異常をきたしており、血球の成熟は阻害されていませんが、血球生産のコントロールができないという問題を抱えています。そのため、各成熟段階の白血病細胞が存在しますが、それぞれの成熟段階にある白血病細胞は正常な白血球とほぼ同じ機能を保っており、多くは無症状という状態で診断されることになります。
しかし、CMLでは、いずれ急性転化によりAMLと同様の病態を呈することが分かっています。
このように急性白血病が慢性に経過するものが慢性白血病ではなく、病気の成り立ちそのものが異なります。
白血病は遺伝しますか?
白血病は主に後天的な遺伝子異常が原因で、遺伝しないと考えられています。
がんの原因となる遺伝子異常は後天的に獲得される場合(遺伝子変異)が多く、白血病もこれに該当します。
一般的に白血病では、患者さんからがん細胞(白血病細胞)ご提供いただける機会が多く、ヒトのがんの中では遺伝子異常についての研究が最も進んでいる病気のひとつと言えます。その遺伝子異常は、子孫に伝わる遺伝病ではありませんし、伝染もしません。
まれに先天的な遺伝子異常(生まれつきの遺伝子異常)が原因でがんに至る場合があり、遺伝性腫瘍と呼ばれますが、この場合は遺伝する可能性があります。白血病はこれに含まれません。
白血病について、医師からのよくある質問
医師からよくある質問はありますか?
「白血病」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。
- 皮ふが硬くなっている場所がありますか?
- 体温は37.5℃以上ですか?
- 体のだるさはありますか?
- 最近やせてきていますか?
- 息苦しさを感じていますか?
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この記事の監修医師
平松 由布季 先生
東日本橋内科クリニック 内科
2015年愛媛大学医学部卒。 松山赤十字病院で初期研修後、東京ベイ・浦安市川医療センターで内科後期研修を修了。 引き続き同センター総合内科で、フェローシップ研修を行い、2024年1月まで医員、外来医長として勤務。 病棟専門の総合医であるホスピタリストとして、特に若手医師の教育、臨床倫理(アドバンス・ケア・プランニングや意思決定支援など)に注力してきた。 2022年6月からは日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師支援部門 病院総合医チーム副代表に就任。"病院総合医の価値を社会に発信し、これを志す若手の道標になる"をMISSION&VISONに掲げ、学術大会等での企画運営、商業誌執筆、若手医師のキャリア支援などを行なってきた。 2024年2月から東日本橋内科クリニックで勤務。
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2020/09/03