急性糸球体腎炎とネフローゼ症候群の違いを教えてください。
急性糸球体腎炎は血尿・高血圧・乏尿、ネフローゼ症候群は蛋白尿・浮腫・低蛋白血症が主な症状です。
急性糸球体腎炎とネフローゼ症候群は、どちらも腎臓の糸球体に異常が起こる病気ですが、症状や診断基準が大きく異なります。急性糸球体腎炎は、主に感染症や免疫反応が原因で、尿に血が混じる(血尿)、むくみ、高血圧、尿量の減少などが急に現れるのが特徴です。血尿や高血圧、腎機能低下が目立ち、治療により多くは回復しますが、重症例では腎不全に進行することもあります。
一方、ネフローゼ症候群は、糸球体の障害によって大量のたんぱく質が尿に漏れ出し(蛋白尿)、血液中のアルブミンが減ることでむくみが強く出ます。血尿は少なく、主な症状はむくみと蛋白尿、低アルブミン血症、時に高脂血症です。感染症や血栓症などの合併症が起こりやすく、治療には食事療法や利尿薬、場合によってはステロイドなどの免疫抑制薬が使われます。
まとめると、急性糸球体腎炎は血尿・高血圧・乏尿が主な症状、ネフローゼ症候群は大量の蛋白尿・むくみ・低アルブミン血症が主な症状という違いがあります。
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(参考文献)
Sanjeev Sethi et al.“Acute glomerulonephritis”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35461559/,(参照 2025-11-12).
.“KDIGO 2021 Clinical Practice Guideline for the Management of Glomerular Diseases”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34556256/,(参照 2025-11-12).
Jürgen Floege et al.“Primary glomerulonephritides”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26921911/,(参照 2025-11-12).
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最終更新日:
虎の門病院分院 腎臓内科
大庭 悠貴 監修
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