多動症と脳機能の関係について教えてください。
神経伝達系の調節障害により、実行機能障害、報酬系の機能障害、時間処理機能障害がみられることがあります。
多動症、注意欠如・多動症(ADHD)は、脳の神経伝達物質の働きに関連する障害です。これまでの研究によると、ドパミンやノルアドレナリンを中心とするモノアミン系の神経伝達系の調節障害が関与していることが示唆されています。脳の機能と関連して、以下のような問題が起こることがあります。
実行機能の障害
計画的な行動ができない、衝動的な行動が起こりやすい、という行動が見られます。
報酬系の機能障害
報酬を魅力的と感じる効果が持続しない、遅れて得られる報酬を待つことができない、アルコールなどの物質やゲーム、ギャンブルなどの依存に関連しています。
時間処理機能の障害
時計などの手掛かりなしに時間を見極めることが苦手なことがあります。
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精神科・心療内科
日下 慶子 監修
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