肺がんの分子標的薬について教えてください。
分子標的薬は、がんの原因となる特定の遺伝子の異常を狙って効果を発揮する薬です。
肺がんの治療は大きく進歩しており、その中心のひとつが「分子標的薬」です。
分子標的薬は、がん細胞の増殖や生存に関わる特定の遺伝子(ドライバー遺伝子)の異常をピンポイントで狙い、その働きを邪魔することで、がん細胞の成長を抑える薬です。従来の抗がん剤のように、多くのがん細胞に広く作用するのではなく、がんの原因となっている特定の異常に的を絞るため、副作用が少なく、高い治療効果が期待できることがあります。
非小細胞肺がんでは、これまでに多くのドライバー遺伝子異常が見つかっており、それぞれに対応する分子標的薬が開発されています。 例としては、以下のようなものがあります。
- EGFR遺伝子変異:非小細胞肺がんの20%以上に見られ、これに対する分子標的薬は初回治療で有効性が高いと報告されています。
- ALK融合遺伝子やRET融合遺伝子:これらの遺伝子異常に対する分子標的薬も初回治療で有効性が高いです。
- KRAS遺伝子G12C変異:この変異に対する分子標的薬は、二次治療において有効性が高いと報告されています。
- ROS1、BRAF、MET、NTRK、HER2の変異や転座:これらは比較的まれな遺伝子異常ですが、それぞれの標的療法が第Ⅱ相試験などで有効性を示しており、さらなる臨床試験が進められています。
特にHER2遺伝子変異陽性非小細胞肺がんに対しては、トラスツズマブ デルクステカン(T-Dxd)という抗体薬物複合体(抗体と抗がん剤を結合させた薬)が二次治療以降で推奨されており、さらに複数のHER2を標的とするチロシンキナーゼ阻害薬(HER2-TKI)が現在臨床試験中です。


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京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
(参考文献)
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