胆道がんや胆管がんで手術できないのはどのようなケースですか?また、なぜできないのでしょうか?

全身状態・遠隔転移の有無・術後の肝機能から判断され、取り切れない場合は手術以外の治療が選ばれます。

胆道がんの手術ができるかどうかは、がんの広がりだけでなく、体の状態や手術後に残る肝臓の働きも合わせて総合的に判断されます。ここでは手術が難しいケースとその理由、手術以外の治療を整理します。

胆管の全体像のイラスト
胆道がんの手術ができるかどうかの判断基準

手術の可否は、主に次の3点を考慮して判断されるとされています(国立がん研究センター がん情報サービス)。

  • 手術に耐えられる体の状態か(年齢や持病、全身麻酔ができるかなど)
  • 遠隔転移(がんが離れた臓器に広がること)がないか
  • 肝臓の切除が必要な場合、手術後の肝臓の機能が十分残ると予測できるか

胆道がんで手術できない主なケース

  • 年齢や持病のために、全身麻酔での手術そのものが難しい場合
  • 遠隔転移や広い範囲のリンパ節転移がある場合
  • 遠隔転移がなくても、がんができた場所や周囲への広がりから、技術的に切除が難しい場合(国立がん研究センター がん情報サービス)

特に肝門部(かんもんぶ)領域は胆管・門脈・肝動脈が分岐する複雑な場所です。血管、胆管への腫瘍の巻き込みがあることで手術ができなくなる場合もあります。

胆道がんは病変の場所によって手術の方法が変わる

  • 胆嚢がん:胆嚢と、隣接する肝臓の一部を切除します
  • 肝門部領域胆管がん:肝切除と胆管切除を組み合わせます
  • 遠位胆管がん:膵頭十二指腸切除(膵臓の頭側と胆管、膵管、十二指腸をまとめて切除する手術)を行います

複数の臓器をまとめて切除する術式ほど体への負担が大きく、部位によって可否の判断も変わります(日本肝胆膵外科学会)。

胆道がんの手術ができないと判断される理由

胆管の大きな枝分かれの付近までがんが及ぶと、がんを取り切るには肝臓をほぼすべて切除しなければならないことがあります。肝臓がなくなると生きていくことができないため、この場合は手術が選べません。腫瘍だけを切除してもがんを取り切れないため、手術以外の治療が選択されます。肝臓の働きが不十分な場合は、切除範囲を狭める選択もあります(日本肝胆膵外科学会)。

胆道がんで手術ができないときの治療

手術ができない場合は薬物療法が中心となり、状況に応じて放射線治療が検討されることもあります。黄疸(おうだん/皮膚や白目が黄色くなる状態)があるときは、胆道ドレナージ(胆道ステントなどで胆汁の流れをつくる処置)で治療します(国立がん研究センター がん情報サービス)。どの治療を選ぶかは各種検査の結果をもとに、医師が総合的に判断します。治療方針に不安や疑問があるときは、早めに医療機関への受診をご検討ください。

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関連する病気と症状

(参考文献)

国立がん研究センター がん情報サービス『胆道がん(胆管がん[肝内胆管がんを含む]・胆のうがん・十二指腸乳頭部がん) 治療』https://ganjoho.jp/public/cancer/biliary_tract/treatment.html.(参照 2026-09-08).
日本肝胆膵外科学会『胆管がん(一般の皆さまへ)』https://www.jshbps.jp/modules/public/index.php?content_id=9.(参照 2026-09-08).
Nagino M, Hirano S, Yoshitomi H, et al. Clinical practice guidelines for the management of biliary tract cancers 2019: The 3rd English edition. J Hepatobiliary Pancreat Sci. 2021;28(1):26-54.
Nooijen LE, de Boer MT, Braat AE, et al. National consensus on a new resectability classification for perihilar cholangiocarcinoma - A modified Delphi method. Eur J Surg Oncol. 2025;51(2):107117.

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