末梢動脈疾患では手術が必要ですか？

軽症なら薬や運動が基本ですが、改善しない場合や重症の際には手術が検討されます。

運動や薬による治療を続けても症状が改善しない場合、または病気が進行して、以下の重症な状態になった場合には、血流を直接回復させる手術が必要になります。

• じっとしていても足が痛むようになった場合
• 足先に治りにくい傷ができたり、皮膚が腐ってしまった場合

この重症な状態では、痛みを取り除き、感染の拡大を防ぎ、最悪の事態である足の切断を避けるため、速やかに血流を回復させることが原則となります。

血行再建術には、主に以下の2つの方法があります。

• カテーテル治療：細い管（カテーテル）を血管に入れ、風船（バルーン）や金属の筒（ステント）を使って狭窄部を内側から広げます。
• 外科手術（バイパス術など）：詰まった血管を迂回するように、人工血管や自身の静脈を使って、新しい血液の通り道（バイパス）を作る手術です。

どちらの治療法を選ぶかは、血管が詰まっている場所や、患者さんの全身の状態を考えて決定されます。