末梢動脈疾患の診断基準を教えてください。

主に足首と腕の血圧の比率を測定し、その数値と症状の有無などから診断します。最も重要で簡単な診断の目安となるのは「ABI（足関節上腕血圧比）検査」です。

ABI検査

• 方法：両腕と両足首の血圧を同時に測定し、足首の血圧を腕の血圧で割って比率（ABI）を算出します。
• 診断基準：通常、足の血圧は腕と同じか少し高いため、ABIは1.0以上が正常とされます。
• 異常の目安：足の血流が悪いと足首の血圧が腕より低くなるため、ABIが1.0未満、特に0.9未満だと末梢動脈疾患の可能性が高いと判断されます。

その他の診断基準

ABI検査以外にも、次のような検査や評価を組み合わせて、血管がどこまで狭くなったり詰まったりしているかを詳しく調べます。

• 問診・症状の確認：症状を確認します。
• 触診：足の付け根、膝の裏、足の甲などにある動脈の脈が弱いか、触れないかを確認します。
• 画像検査：超音波検査や造影CT、MRIなどで血管の狭窄や閉塞の場所や程度を詳しく調べます。