末梢動脈疾患は主にどのような薬で治療しますか？副作用はありますか？

主に血液を固まりにくくする薬や血管を広げる薬を使いますが、出血しやすくなる副作用に注意が必要です。

末梢動脈疾患の薬物治療は、足の症状を改善すると同時に、動脈硬化が原因となる心筋梗塞や脳梗塞などの命に関わる病気を予防することを目的としています。治療に主に使われる薬の種類と、その作用は以下の通りです。

• 血液をサラサラにする薬（抗血小板薬など）
  • 血管の中で血の塊（血栓）ができて血管が詰まるのを防ぎます。
• 血管を広げる薬（血管拡張薬など）
  • 狭くなった血管を広げ、血液の流れを助けます。
  • 歩く時の足の痛みを和らげる効果が期待されます。
• 動脈硬化の原因を治す薬
  • 動脈硬化を進める原因となる生活習慣病を管理する薬も、心臓や脳の病気予防のために必ず使われます。

副作用としては 「血液をサラサラにする薬」は、血栓ができるのを防ぐ反面、出血しやすくなるという副作用のリスクがあります。また、血管を広げる薬の中には、心臓に負担をかける可能性があるため、虚血性心疾患（心臓の血管の病気）を持つ患者さんでは、使用を慎重に判断する必要があります。