末梢動脈疾患にはどのような種類がありますか？

末梢動脈疾患は、心臓以外の動脈の病気の総称で、足の血管が動脈硬化で詰まるものが代表的です。

末梢動脈疾患という広い分類の中で、最も患者さん数が多く、中心となるのが下肢閉塞性動脈疾患です。これは従来、閉塞性動脈硬化症とも呼ばれており、高血圧や糖尿病、喫煙などが原因で血管が硬くなる動脈硬化によって、主に足の血流が悪くなる病気です。

PADには、動脈硬化を原因としない、以下のような特殊な血管の病気も含まれます。

炎症が原因の病気

• バージャー病：主に若年男性の喫煙者に多く、手足の末端の血管に炎症が起こります。
• 高安動脈炎：大動脈やその分枝といった、比較的太い血管に炎症が起こる病気です。

このように、末梢動脈疾患は足の病気に限らず、頭（頸動脈）や腕、お腹の中の血管など、全身の末梢動脈で起こりうる血管の病気の大きなまとまりです。