末梢動脈疾患の末期症状はどのようなものがありますか？

安静にしていても足が激しく痛む、または足先などに治りにくい傷ができたり腐ることもあります。末期症状では、足の組織に酸素や栄養がほとんど届かなくなり、以下のような重篤な状態となります。

安静時の痛み

• 歩いていない安静時にも、足先に締め付けられるような、あるいは焼けるような激しい痛みが続く状態です。
• 特に、夜間や横になっているときに痛みが増すため、患者さんは足を下垂する姿勢（椅子に座って足を下ろすなど）をとると痛みが軽くなることが多いです。この状態では夜も眠れず、生活の質が著しく低下します。

潰瘍・壊疽

• 皮膚の組織を維持したり、傷を治すために必要な血流さえ不足するため、足先や踵などの皮膚に治りにくい傷（潰瘍）ができたり、皮膚や組織が黒く腐ってしまう（壊疽）状態。
• 潰瘍や壊疽は、小さな傷や低温やけどがきっかけで起こりやすく、感染を併発すると全身に感染が広がってしまい、最悪の場合、命に関わったり、足の切断が必要になる可能性が高まります。