腎臓がんの進行スピードは年齢でどう違う?治る確率は?手術できないときの治療は?
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腎臓癌の進行スピードについて年齢別に教えてください。
腎臓癌の進行スピードについて年齢別に教えてください。
腎臓がんの進行スピードは年齢によって決まっているわけではありませんが、以下のような報告があります。
腎臓がんの進行スピードは、年齢だけでなく、ステージや組織型、リスク分類によって決まりますが、以下のような報告があります。
年齢別の5年生存率
基本的にステージで分けると、ステージが高いほうが生存率は低くなりますが、ステージで分類していない年齢別の平均的な5年生存率は、以下のように報告されています(2015年に診断された方のデータ)。
- 40歳未満:約90%
- 40歳代:約91%
- 50歳代:約87%
- 60歳代:約83%
- 70歳代:約81%
- 80歳以上:約70%
心不全や肺炎など、他の死因を含めると以下のように報告されています。
- 40歳未満:約90%
- 40歳代:約90%
- 50歳代:約85%
- 60歳代:約79%
- 70歳代:約72%
- 80歳以上:約51%
年齢別の腎がんの特徴
腎がんで2番目に多い組織型の乳頭状腎細胞がんは、腎機能が低下している場合や、透析している腎臓に生じることが多く、基本的には予後がいいです。ただし、高齢の乳頭状腎細胞がんは、年齢が高い方が進行リスクが高い場合が報告されています。
小児の腎がんの約40%は、Xp11転座型腎細胞がんというがんで、基本的には予後はいいですが、成人にも起こり、成人では予後が悪いなどの報告があります。
腎がんは進行すると転移などが起こり、命に関わる病気です。転移性の腎がんのリスク分類として、MSKCC分類やIMDC分類(「腎臓がん(腎がん)におけるIMDCリスク分類とはなんですか?」参照)などがありますが、いずれも年齢はリスク因子には入っていません。
そのため、年齢は直接的な進行リスクにはなりませんが、上記のように年齢によって生存率は若干異なり、腎がんのタイプも異なるという報告があります。また、年齢によって治療の選択肢が狭まる可能性もあります。
腎がんの進行スピードは個人差がありますので、腎がんがみつかった場合は、ステージや組織型に関して正確に診断してもらい、その特徴を担当の医師に確認しましょう。
(参考文献)
C. Zhanghuang, et al. Front Public Health. 2022, 10, 874427.
日本泌尿器科学会.“腎癌診療ガイドライン2017年度版”.がん診療ガイドライン.http://www.jsco-cpg.jp/kidney-cancer/,(参照 2025-03-21).
日本泌尿器科学会ほか.腎臓がん(腎細胞がん) 関連リンク・参考資料.国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方向けサイト,https://ganjoho.jp/public/cancer/renal_cell/reference.html(参照 2025-03-21)
がん情報サービス.“院内がん登録生存率集計結果閲覧システム”.がん統計.https://hbcr-survival.ganjoho.jp/#h-title,(参照 2025-03-21).
腎臓がん(腎がん)はどのくらいの確率で治りますか?
腎臓がん(腎がん)はどのくらいの確率で治りますか?
腎臓がん(腎がん)の進行度やがんの種類、治療方法、持病などによって治る確率はさまざまです。
腎臓がん(腎がん)は、がんの大きさや、腎臓周囲への浸潤(細胞など組織が周囲にじわじわ広がっていくこと)の有無、リンパ節や他の臓器への転移の有無などにより進行度・ステージ(病気の進行具合や広がりを示す分類)が異なります。
転移などがなく、手術でとり切れるがんに関しては治る可能性が高いです。ただし、腎がんは治療後に20~40%で再発がみられ、5~10%は治療後5年以降という比較的遅いタイミングで再発するという特徴があります。
転移のあるがんの治療の難しさは転移の場所によっても異なりますが、完全に治る可能性は低いです。しかし、近年がん免疫療法と分子標的薬を併用した治療などで飛躍的に治療成績が改善しており、10%程度治る可能性が報告されています。
その他に下記の項目などの個々の状態によって予想される再発率が異なるため、もし、さらに気になる場合は担当医に相談しましょう。
特にがんが周りの組織に浸潤している場合や、採血で炎症を示す数値が高い場合は再発しやすいという報告があります。
(参考文献)
一般社団法人日本泌尿器科学会. 腎癌診療ガイドライン2017年版. メディカルレビュー社. 2017
Muhammad Majdoub et al. Role of clinicopathological variables in predicting recurrence and survival outcomes after surgery for non-metastatic renal cell carcinoma: Systematic review and meta-analysis. Int J Cancer. 2023, 10, 1002.
Jonathan Thouvenin et al. Complete Response in Metastatic Clear Cell Renal Cell Carcinoma Patients Treated with Immune-Checkpoint Inhibitors: Remission or Healing? How to Improve Patients' Outcomes?. Cancers (Basel)
. 2023, 10, 3390.
腎臓がん(腎がん)で手術ができない場合、どのような治療を行いますか?
腎臓がん(腎がん)で手術ができない場合、どのような治療を行いますか?
腎臓がん(腎がん)は転移があっても手術を行いますが、できない場合は、薬物療法や放射線療法を行います。
腎臓がん(腎がん)は転移であっても手術を行いますが、できない場合は薬物療法や放射線療法を行います。
薬物療法には、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬があります。これらの組み合わせや使用する薬剤は、病期や薬物治療の目的などによって異なります。
また、薬物療法は、手術で切除不可能と判断した場合のみでなく、手術前に腫瘍を縮小する目的で行うこともあります。
放射線療法は根治目的に行うことはほとんどなく、脳や骨に転移がある場合に、症状を緩和する目的で行うことが多いです。
(参考文献)
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東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
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