腎細胞癌の予後について教えてください。
ステージや進行リスク、治療方法等で個人差がありますが、平均的な5年生存率は約82%です。
腎臓は血流が豊富で、腎がんは血管を異常に多く作る特徴もあり、転移することも多いがんです。腎がんを放置すると、転移して全身で炎症を起こし、死に至ることがある病気です。
がんによる死亡だけに関して、年齢も考慮したうえで診断されてから5年後も生存している確率(5年生存率)を検討すると、2015年に診断された方のデータでは以下のような報告があります。
ステージⅠ期
がんが7cm以下で腎臓のみにとどまっている場合で、5年生存率は約95%という報告があります。
ステージⅡ期
がんが7cm以上で腎臓のみにとどまっている場合で、5年生存率は約88%という報告があります。
ステージⅢ期
がんが腎静脈や腎臓の周りの脂肪にまで進行するものの、腎臓を包む特定の膜(Gerota筋膜)を超えない場合か、がんがGerota筋膜を超えていないもののリンパ節にひとつでも転移がある場合で、5年生存率は約78%という報告があります。
ステージⅣ期
がんが腎臓を包む特定の膜(Gerota筋膜)を超えている場合か、がんが他の臓器に転移している場合で、5年生存率は約19%という報告があります。
がんは高齢の方に多いため、心不全や肺炎などのその他の死因も含めると、実際の5年生存率は若干低くなり、以下のように報告されています。
- ステージⅠでは約88%
- ステージⅡでは約82%
- ステージⅢでは約71%
- ステージⅣでは約17%
腎がんの多くは淡明細胞型腎細胞がんというタイプですが、その他にもいくつものタイプがあります。
そのため、治療の前に腎臓がんのタイプや進行リスクを知るために、採血検査だけでなく、CT検査やMRI検査、実際に腎臓がんに針を刺して細胞を取り出して検査する針生検を実施して、綿密に治療の方針を決めることが重要です。
東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
(参考文献)
日本泌尿器科学会, 日本病理学会, 日本医学放射線学会.泌尿器科・病理・放射線科 前立腺癌取扱い規約 第5版. メディカルレビュー社,2022.
日本泌尿器科学会.“腎癌診療ガイドライン2017年度版”.がん診療ガイドライン.http://www.jsco-cpg.jp/kidney-cancer/,(参照 2025-03-21).
日本泌尿器科学会ほか.腎臓がん(腎細胞がん) 関連リンク・参考資料.国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方向けサイト,https://ganjoho.jp/public/cancer/renal_cell/reference.html(参照 2025-03-21)
がん情報サービス.“院内がん登録生存率集計結果閲覧システム”.がん統計.https://hbcr-survival.ganjoho.jp/#h-title,(参照 2025-03-21).
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