末期状態でも、適切に治療した場合、余命(生存率)は伸びますか?
末期状態でも、適切な治療を行えば、がんの進行を抑え、余命が伸びることはあります。
近年、体に負担の少ない治療法や治療薬の開発が進み、ロボット手術や免疫療法、分子標的薬、放射線療法などが使用できるようになり、その組み合わせなどによる治療効果の改善が報告されています。
そのため、末期状態の明確な定義はありませんが、生存率の低いステージⅣまで進行していても、以前より進行を抑えられることがわずかですが増えています。
例えば、遠隔転移を伴うような末期の状態でも、分子標的薬を用いて腫瘍を小さくしたのちに腎摘除術を行ったり、できない場合でも、転移巣の手術を行ったり、分子標的薬や免疫療法といった薬物療法、放射線療法を行うことで、治療しない場合よりもがんの進行を抑えやすくなります。
また、がんによる症状を緩和する緩和ケアもがんの治療と並行して行うことで、心の痛みや社会的なつらさなどを和らげ、症状もコントロールしやすくなり、がんに対する治療を受けやすくなる可能性や、旅行や趣味をする時間が増えて、生活の質がよくなる可能性が報告されています。
緩和ケアは末期のみにとらわれがちですが、早めから症状を緩和することも非常に重要です。
日本人の癌患者さんは症状を我慢する傾向がありますが、症状に対していくつもの緩和的な治療ができますので、我慢して症状が悪化してからではなく、早めに医師をはじめ医療スタッフに伝えてください。(秋元)
東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
(参考文献)
G. Vanbutsele, et al. Eur J Cancer. 2020,124,186-193.
O. Slama, et al. J Palliat Med. 2020, 23(12), 1586-1593.
日本泌尿器科学会.“腎癌診療ガイドライン2017年度版”.がん診療ガイドライン.http://www.jsco-cpg.jp/kidney-cancer/,(参照 2025-03-21).
日本泌尿器科学会ほか.腎臓がん(腎細胞がん) 関連リンク・参考資料.国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方向けサイト,https://ganjoho.jp/public/cancer/renal_cell/reference.html(参照 2025-03-21)
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