急性リンパ性白血病の10代20代の生存率はどのくらいですか?大人と子供では生存率に差は出ますか?
若年成人の急性リンパ性白血病の方の生存率は、最近導入された治療では約70%であったとされています。
若年成人の急性リンパ性白血病の治療は近年発展しており、15~25歳の患者さんを対象とした最近の試験では、5年生存率が73%であったと報告されています。
この試験では、小児の急性リンパ性白血病の患者さんで行われる治療方法を導入した結果であり、従来より行われている成人向け治療での成績と比べると、生存率が20~30%向上しています。
また、小児の急性リンパ性白血病では80%以上が長期生存するとされていますが、大人の急性リンパ性白血病は小児より予後が悪いとされています。
予後を左右する要因としては、年齢や染色体の異常(フィラデルフィア陽性・陰性)があり、25歳未満や35歳未満の若年の方では予後が良く、高齢者では予後が悪いです。
また、フィラデルフィア染色体(Ph)が陽性の方は予後が不良で、成人患者さんの約30%にPh陽性が認められるとされています。
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最終更新日:
富士在宅診療所 一般内科
本間 雄貴 監修
(参考文献)
山﨑 悦子ほか.臨床血液.2022,63(7),826-832.
清井 仁. AYA世代の白血病と内科の役割. 日本内科学会雑誌. 2017, 106, 1883-1887.
PDQ Adult Treatment Editorial Board. Acute Lymphoblastic Leukemia Treatment. National Cancer Institute, https://www.cancer.gov/types/leukemia/patient/adult-all-treatment-pdq(参照 2024-11-11)
日本造血細胞移植学会.“造血細胞移植ガイドライン 急性リンパ性白血病(成人)(第3版)”.日本造血細胞移植学会.https://www.jstct.or.jp/uploads/files/guideline/03_01_all03.pdf,(参照 2024-11-11).
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