急性リンパ性白血病で急死に至る場合の発生率を年齢別に教えてください。
急死発生率は、45歳以上で20%以上、45歳未満では5~15%程度と報告されています。
「急死」を「急性リンパ性白血病の診断初期から治療前後の死亡」と考えてお答えしたいと思います。
多くが感染症や出血になるかと思われます。アメリカから小児急性リンパ性白血病 (ALL)の治療中の死亡原因の検討について報告があります。
2008年から2018年の間に同一の病院で小児ALLに対して治療を受けた238人が登録され、感染症による死亡は32件(9.4%)で治療初期や寛解維持期に多く見られました。
出血は6件(8.1%)でした。さらにPh陰性成人ALLにおける治療関連死の検討(年齢15~55歳、 712例)では、45歳以上で治療関連死が23%に対し、45歳未満では5%と報告されています。
また、日本から同種移植を受けた成人ALL 37例の報告があり、年齢は15~58歳(中央値28歳)、治療100日未満の治療関連死が2名とされています。
いずれも治療の時期が2020年より以前のデータになっており、現在はより改善された治療成績になっていると考えられます。
東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 悪性腫瘍治療研究部 腫瘍 血液内科
村橋 睦了 監修
(参考文献)
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