虚血性心疾患の末期症状はどのようなものがありますか？

胸痛や息苦しさなどの心不全症状が出現することが多いです。

虚血性心疾患は、心臓に血液を送る血管（冠動脈）がコレステロールなどが溜まって狭くなったり、血のかたまり（血栓）で詰まったりして、心臓の筋肉が酸素不足になる病気です。

心臓の血管が急に詰まる心筋梗塞や、狭くなって一時的に血流が悪くなる狭心症などがこれにあたります。

病気が進み、心臓の働きが弱くなった状態の命にかかわる時期（末期）では、さまざまなつらい症状が現れることがあります。

特に、虚血性心疾患によって、心臓の働きが著しく低下した状態（心不全）の末期では、以下のような症状が高率に認められるとされています。

• 息苦しさ、呼吸困難
• 胸の痛み
• だるさ

末期に至る経過は、大きく2つあります。

• 心筋梗塞などを発症した際に積極的に治療をしない、または治療しても効果がなかった場合
• 慢性的に心臓の機能が徐々に低下していく場合

このような時期には、病気による身体的な苦痛だけでなく、精神的、社会的な苦痛も伴うことがあり、これらを和らげるためのケア（緩和ケア）が重要になります。