尿意があるのに尿が出ない場合の原因と対処法を教えてください。

前立腺肥大症や神経因性膀胱などが考えられ、薬物治療やカテーテルによる導尿が必要です。

解説

実際に尿が膀胱にたまっており、尿意があるのに排尿できない場合、多くは急性尿閉が原因です。

急性尿閉を引き起こす主な病気と、そのリスク要因、対処法は以下の通りです。

主な原因

  • 神経因性膀胱・低活動膀胱
  • 男性特有の原因:前立腺肥大症、急性前立腺炎
  • 女性特有の原因:骨盤臓器脱

尿閉のリスク要因

  • 糖尿病高血圧の合併(特に糖尿病は神経因性膀胱の原因となる)
  • 抗コリン薬・麻酔薬など、膀胱の機能に影響する薬剤の使用
  • 便秘
  • 認知機能の低下(尿意の感覚が鈍くなる)
  • ADL(日常生活動作)の低下

急性尿閉の対処法

急性期の対応

  • 尿道バルーンカテーテルの留置

膀胱に長時間尿がたまりすぎると、血流障害や膀胱の筋肉の過伸展が生じ、そのままでは排尿機能の回復が困難になります。
一時的にカテーテルを挿入し、膀胱を空にして休ませることで、排尿機能を回復させることが期待できます。

  • 薬物治療

男性では前立腺肥大症が原因となることが多く、α1遮断薬やPDE5阻害薬を使用することで排尿障害を軽減し、尿閉の再発を防ぐことができます。
女性でもα1遮断薬が有効な場合があります。

以降の対応(再発予防と根本治療)

  • 間欠的自己導尿(かんけつてきじこどうにょう)

細いカテーテル(ストロー状の管)を自分で尿道から膀胱に挿入し、尿を排出する方法です。
自分で手技を行う必要がありますが、長期間カテーテルを留置するよりも感染リスクが低く、生活の質が向上しやすいとされています。

  • 尿道バルーンカテーテルの留置と定期的な交換

自己導尿が難しく、薬物治療でも排尿障害が改善しないときは、膀胱機能が回復するまでカテーテルを留置することがあります。
尿路感染症の感染リスクが増えますが、夜間トイレで起きなくて済むなどのメリットもあります。

  • 追加の薬物治療

急性期は速効性のあるα1遮断薬を中心に治療を行いますが、症状が落ち着いたあとは、患者さんに応じた追加治療を行うことがあります。

  • 手術療法

前立腺肥大症が原因の場合、前立腺を小さくして尿の通りを改善する手術(TURPなど)が行われることがあります。
また、膀胱結石や膀胱内異物が原因であれば、それらを除去する手術、骨盤臓器脱が原因であればメッシュなどを用いた手術が適応となることもあります。

  • 尿が膀胱にないのに尿意がある場合

実際には尿がたまっていないのに尿意を感じ、排尿できない場合は、膀胱に異常がある可能性が考えられます。
この場合、過活動膀胱膀胱炎などを考慮した検査や治療が必要になります。

治療や排尿障害について詳しく知りたい方は、かかりつけ医に相談しましょう。

また、受診や薬の待ち時間の負担が少なく、気軽に医師に相談できるオンライン診療サービスを利用するのもよいでしょう。

公開日

最終更新日

東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科

秋元 隆宏 監修

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