マクログロブリン血症の場合、主にどのような治療をしますか?
ステロイドや抗がん剤などで治療します。治療前に血漿交換を行う必要がある場合もあります。
マクログロブリン血症の治療は、症状を和らげ、病気の進行を遅らせることが目的です。現在の医療では、残念ながら治る病気ではありません。
治療には、がん細胞の増殖を抑える抗がん剤やステロイド、リツキシマブなど特定の分子を標的とした治療薬があります。大量に抗がん剤を投与して「自己末梢血幹細胞」という自分の血液を作る大元の細胞を移植する「自己末梢血幹細胞移植併用大量化学療法(自家移植)」が選択肢になることもあります。
また、血液が粘調になるのを防ぐために、「血漿交換療法」といって、血液中の余分なタンパク質を取り除く治療を行う必要がある場合があります。
治療は患者さんの症状、検査所見、病気の進行度に応じて決められます。
公開日:
最終更新日:
名古屋大学病院 小児がん治療センター 血液内科
秋田 直洋 監修
(参考文献)
Leblond V, et al.. Treatment recommendations from the Eighth International Workshop on Waldenström's Macroglobulinemia. Blood. 2016, 128, p.1321-8.
Kapoor P, et al. Diagnosis and Management of Waldenström Macroglobulinemia: Mayo Stratification of Macroglobulinemia and Risk-Adapted Therapy (mSMART) Guidelines 2016. JAMA Oncol. 2017, 3, 1257-1265.
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「マクログロブリン血症」とはどのような病気ですか?
形質細胞腫瘍という血液のがんの一種で、免疫グロブリンが過剰に産生され症状が出る病気です。
マクログロブリン血症の原因は何がありますか?
原因は明確にはなっていませんが、MYD88などの遺伝子異常が発症に関与する可能性が指摘されています。
マクログロブリン血症ではどのような症状がありますか?
疲労感、体重減少、視力障害、出血しやすい、手足のしびれなどが見られます。他、リンパ節や脾臓の腫れなどさまざまです。
マクログロブリン血症には初期症状はありますか?
ほとんど初期症状はありません。進行すると貧血や疲労感、筋力の低下、出血しやすいなどの症状が起こります。
マクログロブリン血症が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
内科を受診してください。症状がなく、血液の異常が見られた際には血液内科を受診しましょう。
マクログロブリン血症のセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
マクログロブリン血症は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
ステロイド、抗がん剤、分子標的薬で治療します。血漿交換が必要な場合もあります。易感染(感染しやすい)状態になりやすいなどそれぞれに副作用があります。
マクログロブリン血症で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
治療薬の変更や大量化学療法、臨床試験への参加、症状緩和のための治療が選択肢になります。
マクログロブリン血症の場合、日常生活で気を付けることはありますか?
感染予防をして、疲労やストレスを溜めないようにしてください。バランスの良い食生活や十分な休息をとってください。
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