マクログロブリン血症と過粘稠度症候群の関係性を教えてください。
マクログロブリン血症は免疫グロブリンM (IgM)の増加により、過粘稠度症候群を引き起こします。
マクログロブリン血症は、過粘稠度症候群の主要な原因疾患のひとつです。
マクログロブリン血症(特に原発性マクログロブリン血症)は、単クローン性(同一の)免疫グロブリンM(IgM)の異常増加を特徴とするB細胞性リンパ腫です。IgMは分子量が大きく、血中濃度が高くなると血液の粘稠度(ねばりけ)が異常に上昇し、「過粘稠度症候群(hyperviscosity syndrome)」を引き起こすことがあります。
過粘稠度症候群では、血流の障害により頭痛、めまい、視力障害、耳鳴り、意識障害、出血傾向などの症状が生じ、放置すると重篤な合併症を引き起こす可能性があります。特に、血清IgM濃度が約3,000mg/dL(3g/dL)を超えると発症リスクが増加するとされます。
この症候群は緊急対応が必要であり、まずは血漿交換療法により、迅速にIgM濃度を下げ、循環動態の改善を図ることが重要です。その後、基礎疾患であるマクログロブリン血症に対する化学療法が行われます。
東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 悪性腫瘍治療研究部 腫瘍 血液内科
村橋 睦了 監修
(参考文献)
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