原発性マクログロブリン血症とはなんですか?
骨髄で同一の免疫グロブリンM (IgM)を産生する異常細胞が増える低悪性度リンパ腫です。
原発性マクログロブリン血症とは、血液のがんの一種です。免疫グロブリンM(IgM)という抗体を異常に作るB細胞系の低悪性度リンパ腫です。診断には、骨髄へのリンパ形質細胞様細胞の浸潤と、血中の単クローン性(同一の)IgMの存在が必要です。
また、約90%以上の症例でMYD88遺伝子に特有の異常、L265P変異が確認され、これはIgM型多発性骨髄腫など類似疾患との区別において重要です。
「マクログロブリン血症」という用語は広義には、血中IgMの異常増加を伴う状態全般(例:慢性感染症、自己免疫疾患、他のB細胞リンパ腫など)を指しますが、臨床現場では「原発性マクログロブリン血症(WM)」を意味することが多いです。
主な症状には、高粘稠度症候群(頭痛、視力障害、意識障害など)、貧血、出血傾向、末梢神経障害などがあり、無症候性であれば経過観察が選択されますが、症候が出現した場合は治療介入が必要となります。
東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 悪性腫瘍治療研究部 腫瘍 血液内科
村橋 睦了 監修
(参考文献)
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