マクログロブリン血症は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
ステロイド、抗がん剤、分子標的薬で治療します。血漿交換が必要な場合もあります。易感染(感染しやすい)状態になりやすいなどそれぞれに副作用があります。
マクログロブリン血症の治療薬には、化学療法薬、免疫療法薬、および分子標的薬が用いられます。病気の状態や進行度に応じて選択されます。
具体的には以下のような薬剤があります。
ステロイド
炎症を抑えたり、がん細胞の増殖を抑えます。体重増加、気分変動、不眠、高血圧、糖尿病、骨粗しょう症などの副作用があります。
ベンダムスチン、シクロホスファミド
抗がん剤(化学療法薬)の一種です。骨髄抑制(血液細胞の生産が減少すること)、吐き気、脱毛などの副作用が知られています。
リツキシマブ
がん細胞の表面にCD20というタンパク質があり、これを標的として薬効を発揮します。副作用には、発熱、悪寒、感染リスクの増加などがあります。
これらの治療を行う前に「血漿交換療法」といって、血液中の余分なタンパク質を取り除く治療が必要な場合があります。
公開日:
最終更新日:
名古屋大学病院 小児がん治療センター 血液内科
秋田 直洋 監修
(参考文献)
Leblond V, et al.. Treatment recommendations from the Eighth International Workshop on Waldenström's Macroglobulinemia. Blood. 2016, 128, p.1321-8.
Kapoor P, et al. Diagnosis and Management of Waldenström Macroglobulinemia: Mayo Stratification of Macroglobulinemia and Risk-Adapted Therapy (mSMART) Guidelines 2016. JAMA Oncol. 2017, 3, 1257-1265.
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