かんれいぎょうしゅうそしょう
寒冷凝集素症
「寒冷凝集素症」とは、自己抗体である寒冷凝集素が赤血球に結合し、破壊することで溶血を引き起こす病気です。貧血、動悸、息切れ、チアノーゼ、レイノー現象などの症状が見られます。これらの症状が見られた場合は、血液内科を受診しましょう。
東日本橋内科クリニック 一般内科 循環器内科 院長
白石 達也 監修
病気について
症状について
治療について
受診について
検査について
寒冷凝集反応とはなんですか?
寒い場所で赤血球が凝集する反応で、血液中に存在する寒冷凝集素の有無を調べるものです。
凝集素とはなんですか?
血液中に存在する抗体で、赤血球を集めて固めるという作用を持ちます。
赤血球凝集反応とはなんですか?また、原理はどうなっていますか?
赤血球の膜表面に結合する抗原を調べる検査です。輸血で必要な適合試験などで行われています。
クームス(coombs)試験とはなんですか?
赤血球に対する自己抗体の有無を調べるための検査です。
寒冷凝集素症の検査値はどのように判断しますか?
一般的な血液検査で貧血や溶血の存在を確認した上で、直接クームス試験や寒冷凝集素価を測定します。
直接クームス試験で陽性の場合、原因はなんですか?
自己免疫性溶血性貧血、母児血液型不適合や血液型不適合輸血など、抗赤血球抗体が原因の溶血性貧血です。
診断について
(参考文献)
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