心拡大の場合、主にどのような治療をしますか？

薬で心臓の負担を軽くし、心不全への進行を防ぐこと、原因疾患の治療が中心です。

心拡大の治療の目標は、心臓に過度にかかっている負担（前負荷や後負荷）を軽くして、心臓がさらに大きくならないようにし、将来、息切れやむくみが出る「心不全」に進むのを防ぐことです。

主な治療は、次のとおりです。

1. 薬による心臓の保護: 心臓のポンプ機能を助け、心臓の壁にかかるストレス（壁応力）を減らす薬を使います。これは、心不全の予後（病気の後の経過）を改善し、心臓を長持ちさせるための薬（例えば、心臓の神経やホルモンの働きを抑える薬など）が中心となります。
2. 症状の改善: 心不全の症状（息切れやむくみなど）がある場合は、利尿薬などで体内の水分を調整し、症状を和らげます。
3. 原因の病気の治療: 心拡大の原因となっている病気（心臓弁膜症や心筋症など）があれば、それに応じた治療を行います。弁膜症であれば手術が必要な場合があり、心筋症であれば突然死を防ぐための専門的な治療が重要です。

心臓の病気の進行度を専門医に見極めてもらい、生活の管理（療養）をすることも大切です。