心拡大で薬が効かない場合、どうしたらよいですか？

薬が効かない重い心不全の場合、補助人工心臓や心臓移植などの高度な治療を必要とすることがあります。心拡大が悪化して心不全へ移行し、一般的な薬を最大限に使っても心不全の症状が改善しない、治療抵抗性心不全へと進行することもあります。

このような場合、生活の質を維持・向上させるために、専門施設での高度な治療が検討されます。主な高度な治療には、次のものがあります。

• 補助人工心臓（VAD）：弱った心臓のポンプ機能を代わりに担う機械を体内に植え込み、血液の流れを助けます。
• 心臓移植：他の治療で回復が見込めず、心臓を交換する手術が必要と判断された場合に行われます。
• 植え込み型除細動器（ICD）：心拡大が進むと、突然死につながる危険な不整脈が起こりやすくなります。これを防ぐために、自動で電気ショックを与える機械を植え込むことがあります。
• 心臓再同期療法（CRT）：心臓の動きのタイミングがずれている場合に、ペースメーカーのような機械で電気信号を送り、タイミングを合わせて効率を改善する治療です。