妊娠中のオウム病について教えてください。
妊娠中のオウム病は生命を脅かす可能性があり、特に妊娠後期にリスクが高まります。
妊娠中のオウム病は、生命に関わる危険性があります。特に妊娠中期から後期にかけては、呼吸不全、肝機能障害、播種性血管内凝固症候群(全身の血液が固まりにくくなる状態)などの重い合併症が起こり、妊婦さんの命を脅かす可能性があります。
過去のオウム病の流行時には、妊娠中の患者さんの死亡率が非常に高かった報告もあります。胎児への影響も大きく、胎児死亡のリスクも高いとされています。この感染症は胎盤を介して胎児に影響を及ぼすことがあり、胎盤に感染しやすいという特徴があります。胎盤の組織に炎症(胎盤炎)が起こると、胎児と胎盤の間の血流を妨げることで、細菌が胎児に移動するリスクを高めます。
まれではありますが、羊のオウム病菌に感染すると、特に妊娠中の女性では重度の胎盤炎や胎児の損失を招く危険性があります。このため、妊娠中の患者さんは、出産中の羊やヤギ、その他の家畜やそれらの出産物との接触を避けるべきです。インフルエンザのような症状がある妊娠中の患者さんで、最近鳥との接触があった場合は、オウム病も考慮されるべき病気の一つです。
京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
(参考文献)
R B Gherman et al.“Chlamydial psittacosis during pregnancy: a case report”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/7675399/,(参照 2025-07-30).
D M Jorgensen.“Gestational psittacosis in a Montana sheep rancher”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9204302/,(参照 2025-07-30).
Takashi Miyauchi et al.“Postmortem diagnosis of gestational psittacosis: A case report”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38370878/,(参照 2025-07-30).
S R Hyde et al.“Gestational psittacosis: case report and literature review”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9195579/,(参照 2025-07-30).
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