陰茎がんのステージIVまたは再発がんでは、どのような治療を行いますか?
切除手術、化学療法、放射線治療などを組み合わせた集学的治療が検討されます。
ステージIVは、がんがリンパ節の周囲、または他の臓器にまで浸潤するほど進行した状態で、再発がんは、初回治療後にがんが再び現れた状態です。これらの状態は進行が速いので、以下のような複数の治療法を組み合わせる集学的治療が中心となります。
ステージⅣの陰茎がんの治療
手術療法
- 原発巣の切除:陰茎全切断術と尿道会陰瘻造設術(尿の出口を会陰部に作る手術)が標準的です。広範囲に周囲組織に浸潤している場合でも、痛みや排尿困難などの局所症状を和らげ、QOL(生活の質)を改善するために広範囲の外科的切除が行われることがあります。
- リンパ節に対する治療:可動性のないリンパ節の腫大や骨盤リンパ節転移がある場合は、手術前に化学療法を行ったあとに、転移の可能性がある範囲に合わせたリンパ節の切除手術(ILND/PLND)が行われます。
薬物療法(化学療法)
遠隔転移がある場合や手術でがんを取り切れない場合、シスプラチンを含む多剤併用化学療法が推奨されます。具体的には、TPF(ドセタキセル+シスプラチン+5-FU)やTIP(パクリタキセル+イホスファミド+シスプラチン)などが挙げられます。これらの治療は、がんを縮小させ、症状を和らげることを目的とします。
放射線治療
術後の補助療法として、がんが広がったと考えられる範囲に合わせた放射線治療が考慮されます。
再発した陰茎がんの治療
治療後に局所再発(陰茎にがんが再び出現)した場合には、再度の陰茎温存手術や陰茎切除術が検討されます。
リンパ節に再発した場合も、リンパ節の切除手術が考慮されます。
それぞれ放射線治療も選択肢となりますが、手術が優先される場合もあります。
ステージIVは、がんが陰茎周囲の隣接臓器に浸潤している状態(T4)、または骨盤リンパ節への転移がある、もしくは鼠径リンパ節の節外進展(リンパ節の被膜を超えてがんが広がっている状態)を伴う状態(N3)、または遠隔転移がある状態(M1)を指します。
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東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
(参考文献)
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