小児型ポンペ病を放置するとどうなりますか?

呼吸器感染症や呼吸不全によって命に関わる恐れがあります。

解説

小児型ポンペ病を放置すると、確実に症状は進行し、呼吸器感染症や呼吸不全によって、命を落とす危険性があります。

小児型ポンペ病は、遺伝子の異常により、生まれつき体内で必要な酵素が不足し、全身の筋肉が徐々に破壊されていく進行性の病気です。

進行は緩やかにみえることもありますが、治療をせずに放置すると、確実に症状は悪化していきます。

まず、目立ってくるのは筋力低下です。特に太ももや腰周りの筋肉が弱くなり、転びやすくなる、階段がつらい、走れないといった運動障害が起こります。

病気が進行するにつれて、日常生活にも支障をきたし、歩行が困難となり、最終的には車椅子が必要になるケースもあります。

さらに深刻なのが、呼吸に関わる筋肉の障害です。見た目にはわかりづらいですが、横隔膜や胸の筋肉が弱ることで、呼吸が浅くなり、息苦しさ疲れやすさを感じるようになります。

放置すると慢性的な呼吸不全に陥り、感染症や肺炎を繰り返し、重篤な場合は命に関わることもあります。

このように、小児型ポンペ病を放置すれば、筋力低下と呼吸障害が進行し、10代後半から20代のうちに生命を脅かされるリスクが高まります。

一方、早期に診断して酵素補充療法(不足している酵素を補充する治療)を始めれば、進行を遅らせ、生活の質や予後の改善が期待できます。放置することなく、早期診断・治療が極めて重要です。

公開日

最終更新日

宮城県立こども病院 小児科

谷河 翠 監修

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