COPDの治療薬にはどのようなものがありますか?吸入薬はありますか?
薬物治療の中心は吸入気管支拡張薬です。
COPDの治療薬には、主に気管支拡張薬(抗コリン薬、β2刺激薬、テオフィリン)があります。
この中で、効果と副作用のバランスから、長時間作用型の吸入抗コリン薬(LAMA)や吸入β2刺激薬(LABA)の使用が第一選択として推奨されます。
これらは単剤だけでなく、両者の配合剤(例:ウルティブロⓇ、アノーロⓇ、スピオルトⓇ)としても使用され、日常的な症状のコントロールに有効です。
気流閉塞が重度で、増悪(症状の急激な悪化)を繰り返す場合や、喘息を合併している場合には、吸入ステロイド薬(ICS)の併用が検討されます。
これらの治療を行ってもなお、効果が不十分な場合には抗IL-4/IL-13抗体であるデュピルマブ(デュピクセントⓇ)の使用が検討されます。
デュピルマブは2週ごとに投与する皮下注製剤であり、好酸球増多を伴う中等度から重度のCOPDに対して効果が期待されます。
病状が悪化し、息切れの増加、咳や痰の増加、胸部の不快感などが出現する増悪期には、治療の調整が必要です。
軽症の増悪では短時間作用型の吸入β2刺激薬(SABA)を使用し、重症例では抗菌薬や全身性ステロイドの投与が行われます。
適切な薬物治療に加え、吸入指導や禁煙支援、呼吸リハビリテーションなど、包括的な管理が重要です。
京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
(参考文献)
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