ターナー症候群ではどのような症状がありますか?
低身長、卵巣機能不全、先天性心疾患などが特徴です。
ターナー症候群の代表的な症状は以下の通りです。
低身長
ターナー症候群にほぼ必発の症状です。出生時に正常下限程度で、小児期に正常女性の成長曲線から次第に離れていき、思春期以降の成長スパートがみられず、平均最終身長はターナー症候群でない女性より約20cm低くなります。
卵巣機能不全
一般に、成長しても月経(生理)がみられず(無月経)、思春期に生じるはずの乳房、腟、子宮、陰唇の変化がみられません(思春期の遅れ)。女児の90%では、卵巣が結合組織に置き換わり、卵子の発育がみられず(性腺形成不全)、結果として不妊症になります。
心血管系の異常
約30~50%の人が心臓の異常を持って生まれます。大動脈弁異常や大動脈弓の異常などが代表的です。
その他に、
- 外反肘(肘を伸ばすと前腕が体の外側に向く)
- 薬指の骨短縮などの骨格徴候
- 翼状頚(首と肩の間に広い皮膚がついている)
- リンパ浮腫(手の甲と足の甲の腫れ)などの軟部組織徴候
- 腎臓・尿路の内臓奇形
- 眼の異常(近視、遠視、斜視など)
- 難聴
- 自己免疫疾患
のリスクなどが知られています。知能は通常正常です。
公開日:
最終更新日:
宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
(参考文献)
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「ターナー症候群」とはどのような病気ですか?
女児が2本のX染色体の片方が部分的、または完全に欠失した状態で生まれてくる性染色体異常です。
ターナー症候群の原因は何がありますか?
女性の体の細胞に2本備わるX染色体の1本が部分的、または完全に欠けた状態になることが原因です。
ターナー症候群には初期症状はありますか?
あります。症状の一部は出生前・出生時から明らかです。学齢期以降まで明らかにならない症状もあります。
ターナー症候群の場合、主にどのような治療をしますか?
ターナー症候群自体には根治的な治療法がありませんが、症状の一部は、治療することができます。
ターナー症候群が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
まずは小児科や内科などを受診し、必要に応じて内分泌専門医を紹介してもらうのが良いでしょう。
ターナー症候群のセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
ターナー症候群は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
症状に応じて成長ホルモンや女性ホルモンの補充療法が行われ、それぞれに副作用があります。
ターナー症候群で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
主治医と相談し、現在の治療計画を再評価する必要があります。
ターナー症候群の場合、日常生活で気を付けることはありますか?
定期的な医療機関への通院と、必要に応じた専門家のサポートを受けることが重要です。
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