血液にカビが感染するとどうなりますか?
血液にカビ(真菌)が感染すると、真菌血症や播種性真菌感染と呼ばれる重篤な状態を引き起こします。
血液にカビ(真菌)が感染すると、真菌血症や播種性真菌感染と呼ばれる重篤な状態を引き起こします。
これは、血流を介して全身の臓器に真菌が広がり、多臓器不全を引き起こす可能性のある危険な感染症です。
真菌血症の症状は多岐にわたります。発熱や悪寒、倦怠感などの全身症状が現れることが多く、呼吸器感染が進行すると咳や呼吸困難を伴うこともあります。
また、消化管に感染が及ぶと腹痛や下痢がみられ、皮膚では紅斑や潰瘍などの病変が発生することがあります。
さらに、腎臓に障害を与えると血尿やタンパク尿がみられ、感染が脳に広がると意識障害や頭痛が起こることもあります。
特に好中球減少症の患者さんでは感染が急速に進行し、短期間で多臓器不全を引き起こす可能性が高いため、注意が必要です。
京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
(参考文献)
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