小細胞肺がんの進行速度(転移の有無別)はどのくらいですか?

小細胞肺がんの進行は非常に早く、5年生存率は約10%と言われています。

解説

小細胞肺がんの進行は非常に早く、悪性度が高いがんであることが知られています。診断されたときにはすでにリンパ節転移や遠隔転移(反対の肺や他臓器への転移)をしていることの方が多く、40%近い患者さんは遠隔転移のある状態(ステージⅣ)で診断されます。

診断から5年後に生存している方の割合(5年生存率)は、小細胞肺がん全体で約10%です。転移がなく腫瘍のサイズが小さい早期(Ⅰ期)で診断されても約40%、遠隔転移のある進行期(Ⅳ期)で見つかった場合では約2%と非常に厳しく、このデータからも非常に進行が早いことが分かります。

治療を行うことで、がんの進行を遅らせる(早期であれば治癒を目指す)ことができます。がんの広がりや患者さんの状態によって勧められる治療が異なりますので、詳細は主治医とよく相談してください。小細胞肺がんの治療方法についてはこちらもご参照ください。

※統計は、国内で2014~2015年に診断を受けた患者さんのデータを用いています。

公開日

最終更新日

京都大学医学部附属病院呼吸器内科 呼吸器内科

渡邉 アヤ 監修

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小細胞肺がん

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関連するQ&A

「小細胞肺がん」の原因やなりやすい人の特徴には、何がありますか?

最大の原因は喫煙です。他にラドンという気体も関連があると言われています。

小細胞肺がんが疑われる場合、何科を受診したらよいですか?

呼吸器科を受診しましょう。

小細胞肺がんのセルフチェックはできますか?

解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。

小細胞肺がんの治療方法として、ステージごと(転移の有無別)にそれぞれどのようなものがありますか?

進行度に合わせ、手術や放射線治療と抗がん剤治療の組み合わせや、抗がん剤単独による治療が行われます。

小細胞肺がんのステージ別(転移の有無別)の余命は、適切に治療した場合、それぞれどのくらいですか?

5年生存率は、ステージⅠ~Ⅳの順に約39%、26%、16%、2%です。

小細胞肺がんは転移していても治りますか?

早期のうちに見つかれば治る可能性があります。

小細胞肺がんの症状にはどのようなものがありますか?

咳、痰、血痰などがありますが、決まった症状が必ず出るわけではありません。

小細胞肺がんの末期の症状について教えてください。

咳や血痰、息苦しさのほか、痛みや麻痺などさまざまな症状が現れることがあります。

末期の小細胞肺がんが完治することはありますか?

完治は難しいですが、適切な治療で予後が改善することもあります。

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