小細胞肺がんの症状にはどのようなものがありますか?

早期は症状が出にくく、進行すると咳や痰、血痰、胸の痛み、息切れ、発熱などがみられることがあります。

小細胞肺がんを含む肺がんは、早期には症状が出にくく、進行してからなどが現れることがあります。ここでは、主な症状と受診の目安を紹介します。

小細胞肺がんとはどのような肺がん?

小細胞肺がんは、がんの組織を顕微鏡で観察したときの特徴に基づく分類(組織型)のひとつです。増殖が速く、転移しやすい特徴があり、喫煙との関連も強いとされています。
進行の程度は、他の肺がんと同様にⅠ〜Ⅳ期の病期(ステージ)で表します。さらに、治療方針を検討する際には、がんの広がりに応じて「限局型」と「進展型」にも分類します。

小細胞肺がんの初期症状

小細胞肺がんを含む肺がんでは、早期に自覚症状がないことも多くあります。症状がないまま進行することもあり、検診や他の病気の検査で偶然見つかる場合もあります。

小細胞肺がんの主な症状

小細胞肺がんを含む肺がんでは、次のような症状がみられます。これらは、進行してから初めて現れることもあります。

また、小細胞肺がんでは、血液中のナトリウム濃度が低くなる「低ナトリウム血症」がみられることがあります。小細胞肺がんの患者さんの約25%にみられ、そのうち約6割はSIADH(抗尿ホルモン不適合分泌症候群)によるものと報告されています。低ナトリウム血症によって、考えがまとまりにくくなるなど、認知機能に影響が出ることもあります。(Crit Rev Oncol Hematol 2015)。SIADHによる低ナトリウム血症は、進行してからだけでなく、診断時にすでにみられる場合もあります(J Clin Oncol 1986)。

小細胞肺がんの転移による症状

脳や骨などに転移すると、転移した場所に応じて次のような症状が現れることがあります。

  • 脳への転移頭痛やふらつき
  • 骨への転移:背中や肩の痛み

小細胞肺がんの症状が続くときの受診の目安

次の場合には早めに医療機関を受診することがすすめられます。

  • 原因のわからない咳や痰が2週間以上続く
  • 血痰が出る
  • 原因のわからない発熱が5日以上続く

これらの症状は、肺炎や気管支炎などでもみられるため、症状だけで肺がんかどうかを判断することはできません。気になる症状が続くときは、医療機関に相談してください。

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(参考文献)

国立研究開発法人国立がん研究センター がん情報サービス『肺がんについて』(2025年6月11日更新)https://ganjoho.jp/public/cancer/lung/about.html.(参照 2026-09-15).
国立研究開発法人国立がん研究センター がん情報サービス『肺がん 小細胞肺がん 治療』(2025年6月11日更新)https://ganjoho.jp/public/cancer/lung/treatment_sclc.html.(参照 2026-09-15).
日本肺癌学会『肺癌診療ガイドライン2024年版』小細胞肺癌の限局型および進展型の定義 https://www.haigan.gr.jp/publication/guideline/examination/2024/1/3/240103000000.html.(参照 2026-09-15).
List AF, Hainsworth JD, Davis BW, Hande KR, Greco FA, Johnson DH. The syndrome of inappropriate secretion of antidiuretic hormone (SIADH) in small-cell lung cancer. J Clin Oncol. 1986;4(8):1191-8.
Grohé C, Berardi R, Burst V. Hyponatraemia--SIADH in lung cancer diagnostic and treatment algorithms. Crit Rev Oncol Hematol. 2015;96(1):1-8.

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京都大学iPS細胞研究所 呼吸器内科

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