小細胞肺がんのステージ3では、どのような治療を行いますか?
限局型では化学療法と放射線療法を併用します。進展型では抗がん剤治療が中心です。
ステージ3の小細胞肺がんでは、がんが広範囲に進んでおらず放射線を照射できる範囲にとどまっている場合(限局型)には、治癒を目標とした化学療法と放射線療法の併用が行われます。
使用される抗がん剤としては、シスプラチンまたはカルボプラチン、エトポシドがあり、これらが併用されることが一般的です。
放射線療法は、化学療法と同時に開始する場合と、化学療法終了後に行う場合があります。
一方、がんが広範囲に広がっている場合(進展型)には、主に細胞障害型抗がん剤を用いて治療します。複数の抗がん剤を組み合わせて使用する方が効果が高いことが知られています。
具体的な薬剤としては、シスプラチン、イリノテカン、エトポシドなどがあります。全身状態が良好な場合にはPD-L1(ピーディーエルワン)阻害薬であるアテゾリズマブやデュルバルマブなどの免疫チェックポイント阻害剤が併用されることもあります。
治療は全身状態や年齢に応じて異なるため、主治医に確認することが大切です。
公開日:
最終更新日:
京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
(参考文献)
特定非営利活動法人日本肺癌学会. Q27肺がんの治療はどのように決めていくのですか 〜臨床病期(ステージ)と治療選択〜. 特定非営利活動法人日本肺癌学会, https://www.haigan.gr.jp/public/guidebook/2022/2022/Q27.html(参照 2024-10-09)
日本肺癌学会.進展型小細胞肺がんといわれました。どのような状態なのでしょうか.特定非営利活動法人日本肺癌学会,https://www.haigan.gr.jp/public/guidebook/2022/2022/Q74.html(参照 2024-10-09)
特定非営利活動法人日本肺癌学会.限局型小細胞肺がんにはどのような治療法がありますか.特定非営利活動法人日本肺癌学会,https://www.haigan.gr.jp/public/guidebook/2022/2022/Q72.html(参照 2024-10-09)
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