ホモ接合体家族性高コレステロール血症は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
主にLDLコレステロールを下げる薬を用いて治療を行います。副作用については以下で説明します。
ホモ接合体家族性高コレステロール血症では、主にLDLコレステロールを下げる薬を用いて治療を行います。
具体的な薬剤としては、スタチン、エゼチミブ、レジン、プロブコール、エボロクマブ、ロミタピドなどが用いられます。
それぞれの副作用について示します。
スタチン
コレステロールの合成を阻害したり、血中のLDLコレステロールを回収する働きを持つLDL受容体の合成を促進することで、血中のLDLを低下させます。副作用としては、筋肉の壊死やそれに伴う腎障害(横紋筋融解症)、筋肉痛、脱力感などが報告されています。
エゼチミブ
コレステロールの吸収を阻害したり、LDL受容体の合成を促進することで、血液中のLDLを低下させます。副作用としては、横紋筋融解症、下痢、便秘などが報告されています。
PCSK9阻害薬
LDL受容体の分解を抑制したり、肝臓でのLDLの分解を促進することで、LDLを低下させます。この薬剤は注射薬なので、注射部位が痛くなったり、赤くなったり、腫れたりするなどの副作用が報告されています。
MTP阻害薬
VLDLというLDLの前段階の物質の産生を阻害することで、LDLを低下させます。副作用としては、下痢や吐き気などの消化器症状や、肝機能障害などが報告されています。
レジン
コレステロールの吸収を阻害したり、LDL受容体の合成を促進することで、LDLを低下させます。副作用としては、横紋筋融解症や腹痛、嘔吐、便秘などの副作用が報告されています。
プロブコール
コレステロールの排せつを促進することで、LDLを低下させます。副作用としては、下痢、便秘、吐き気などの消化器症状や不整脈、横紋筋融解症などが報告されています。
副作用については、上記以外にもさまざまなものが報告されています。治療を開始する場合には、医師の説明をよく確認しするようにしましょう。
また、体調に異常が生じた場合には、すぐに医師に相談するようにしましょう。
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最終更新日:
福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
(参考文献)
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