本態性血小板血症の末期症状はどのようなものがありますか?
骨髄線維症や白血病に移行した場合の、貧血・脾臓の腫れ・発熱や体重減少などが挙げられます。
本態性血小板血症は慢性の経過をたどる病気ですが、長い経過のなかで別の病気に移行することがあり、その段階の症状が「末期症状」として語られることがあります。
骨髄線維症に移行したときの症状
本態性血小板血症から骨髄線維症(骨髄が線維化して血液を作りにくくなる状態)へ移行することがあり、その頻度は10年で0.8〜4.9%、15年で4〜11%と報告されています(Cerquozzi S, Tefferi A. Blood Cancer J. 2015;5(11):e366)。骨髄線維症では、次のような症状がみられるとされています(岡村孝. 日本内科学会雑誌. 2007;96(7):1368-1373)。
さらに進行すると、門脈圧亢進(肝臓へ向かう血管の圧が上がること)や腹水がみられることがあるとされています。
白血病に移行したときの症状
急性骨髄性白血病への移行は、10年で0.7〜3%、15年で2.1〜5.3%と報告されています(Cerquozzi S, Tefferi A. Blood Cancer J. 2015;5(11):e366)。白血病に移行すると正常な血液細胞が作られにくくなるため、強いだるさ、発熱や感染を繰り返す、あざや出血が増えるといった症状が現れることがあります。
移行する方は多数ではありません
605例を追跡した研究では、骨髄線維症への移行は2.8%(10年リスク3.9%)、白血病への移行は2.3%(10年リスク2.6%)と報告されています(Passamonti F, et al. Haematologica. 2008;93(11):1645-1651)。貧血の進行や脾臓の腫れは血液検査や診察で捉えられるため、定期的な通院を続けることが大切とされています。気になる症状があるときは、主治医または血液内科へご相談ください。
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(参考文献)
Cerquozzi S, Tefferi A. Blast transformation and fibrotic progression in polycythemia vera and essential thrombocythemia: a literature review of incidence and risk factors. Blood Cancer J. 2015;5(11):e366.
岡村孝. 骨髄線維症. 日本内科学会雑誌. 2007;96(7):1368-1373.(厚生労働省 特発性造血障害に関する調査研究班による原発性骨髄線維症の診断基準を掲載)
Passamonti F, et al. Prognostic factors for thrombosis, myelofibrosis, and leukemia in essential thrombocythemia: a study of 605 patients. Haematologica. 2008;93(11):1645-1651.
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京都大学大学院医学研究科 総合内科
田中 幸介 監修
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