「肥満症」は高血圧の原因にもなりますか?
肥満症、特に内臓脂肪の蓄積は、交感神経やホルモンを介して血管を収縮させ、血圧を上げる強力な原因のひとつです。
「肥満症」は高血圧の非常に重要な原因のひとつです。特に、お腹周りに脂肪がつく内臓脂肪型肥満は、高血圧と密接に関連していることが多くの研究で明らかになっています。
肥満症が高血圧を引き起こす主なメカニズムは複数あります。
交感神経の過剰な活性化
内臓脂肪が増えると、体を興奮・緊張させる働きのある交感神経が過剰に活性化されます。これにより、血管が収縮して細くなり、心拍数も増加するため、血圧が上昇します。
ホルモンバランスの乱れ
肥満によって、インスリン(血糖値を下げるホルモン)が効きにくくなる「インスリン抵抗性」という状態になります。すると、体はインスリンを過剰に分泌しますが、この過剰なインスリンが交感神経を刺激したり、腎臓での塩分(ナトリウム)の排泄を妨げたりして、血圧を上げます。また、血圧を上げる作用のある他のホルモン(レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系)も活性化されやすくなります。
血液量の増加
体重が増えるということは、それだけ全身に血液を送り届ける必要があるということです。体の隅々まで血液を行き渡らせるために、心臓がより強い力で血液を送り出す必要があり、これが血圧の上昇につながります。
幸いなことに、この関係は可逆的です。食事療法や運動療法によって内臓脂肪を減らし、減量に成功すると、血圧も改善することがわかっています。したがって、肥満を伴う高血圧の治療において、減量は最も効果的な方法のひとつとされています。
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福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
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