肝がんが肺や骨に転移した場合の余命(生存率)と治療法について教えてください。
ステージ4の肝細胞がんの5年生存率は、概ね5%未満です。
肝がんが肺や骨に転移した場合の余命は、概ね5%未満です。まず前提として、肝がんの中でも数の多い肝細胞がんについてお話します。
がんがもともと発生した肝臓から、肺や骨に転移している状態を、遠隔転移と呼びます。この状態の肝細胞がんは、比較的進行した状態とされており、ステージ分類でいえばステージ4に該当します。ほかの臓器にも病気が広がっている状態であるため、局所治療は難しく、早期のステージと比較して、一般的に予後は厳しいです。ステージ4肝細胞がんの5年生存率は、概ね5%未満とされています。
ただし、これはあくまで統計学的な数値に過ぎず、実際の状況は個々の患者さんに応じて異なります。病変の広がりに加え、患者さんの持病、年齢、体力なども重要な因子です。
また、病変が全身に転移している状況では、治療による身体への負担がメリットを上回る場合があります。そのようなときには、病気そのものの治療よりも、症状を抑える治療に切り替えたほうがよい場合もあるため、治療の方針については主治医とよく相談して決めるようにしましょう。
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(参考文献)
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医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科
石川 翔理 監修
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