膀胱癌はどのステージから血尿が見られますか？

血尿には以下の2種類があります

• 肉眼的血尿（肉眼で確認できる血尿）
• 顕微鏡的血尿（顕微鏡で確認できる血尿）

膀胱癌の方で肉眼的血尿が起こる確率

膀胱癌患者さん全体の60%以上で、肉眼的血尿が確認されています。
1999～2012年の海外調査では、

• T1未満（ステージ0相当）：73.8%
• T1（ステージ1相当）：85.3%
• T2以上（ステージ2以上相当）：79.7%

と、早いステージから、高確率で肉眼的血尿が出ていることがわかります。

膀胱癌の方で顕微鏡的血尿が起こる確率

同じ調査では顕微鏡的血尿のみ見られた確率は、以下の通り報告されています。

• T1未満（ステージ0相当）：15.9%
• T1（ステージ1相当）：11.1%
• T2以上（ステージ2以上相当）：10.0%

肉眼的血尿がなくても、早いステージから顕微鏡的血尿がみられています。

肉眼的血尿があった時に膀胱癌の確率

肉眼的血尿は、膀胱炎や尿路結石などの疾患でもみられます。
肉眼的血尿がみられる場合、膀胱癌の可能性は約17%という報告もあります。
したがって膀胱癌がある場合は、早いステージから血尿が現れる可能性があります。

血尿があっても、すべてがんというわけではありませんが、尿に触れる臓器にトラブルがある可能性はあります。

尿検査で要精査となった場合や、血尿や頻尿、排尿時の痛みなどがある場合には、早めに泌尿器科を受診しましょう。