「嚥下障害」とはどのような症状ですか？
嚥下障害とは、食物を認知して口に取り込み、胃へ送り込む一連の動作のどこかに障害が起きる状態です。
食物を嚥下する一連の動作は、いくつかの段階に分けられます。
- 先行期：食物を目で見て認識し、それが食べ物であることを理解する段階です。食べるという行為への意欲や理解もこの段階に含まれます。
- 準備期：食物を口に取り込み、歯や舌を使って咀嚼し、飲み込みやすい形の食塊を形成します。
- 口腔期：形成された食塊を舌の動きによって口腔から咽頭へ送り込みます。
- 咽頭期：食塊が咽頭から食道へと送り込まれます。この段階では、誤嚥を防ぐために喉頭蓋が気道を閉じるなど、複雑な反射的な動きが連携して起こります。
- 食道期：食塊が食道を通って蠕動運動により、胃へと送り込まれ、嚥下が完了します。
嚥下障害とは、この一連の動作に障害が起きる状態です。
以下が。嚥下障害を疑う症状です。
- 水物がむせやすい
- 食事が喉につかえる
- 食事のあとに喉が「ゼロゼロ」する
- 食事に時間がかかる
- 体重が減る
真生会富山病院 耳鼻咽喉科
阿河 光治 監修
(参考文献)
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