不安障害

公開日

最終更新日

不安障害がある場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?

精神科・心療内科

日下 慶子 監修

過度な不安や心配により日常生活に支障がある場合には、精神科や心療内科を受診しましょう。

解説

不安障害(不安症)が心配な方は、

  • 身体の症状がある場合は心療内科
  • 睡眠障害などのメンタル不調を伴う場合は精神科

を受診しましょう。

また、不安障害(不安症)と診断される前で、

  • 下痢などの胃腸症状があれば、消化器科
  • 頻脈などの循環器症状があれば、循環器科
  • 原因がわからないめまいがあれば、脳神経内科や耳鼻咽喉科

をそれぞれ受診し、身体の病気からくる症状ではないことを確認してもらうことも重要です。

症状のせいで、日常生活や学業や仕事などの社会生活に影響が出ている場合、症状が耐えられないほどひどい場合、どんどん症状が悪化する場合は、早めに病院を受診しましょう。

おすすめのQ&A

忘れっぽさや不安、背中の痛みの原因を知りたいです。ストレスや低血圧の可能性などはあるのでしょうか?

3年前、職場の人間関係や忙しさからくるストレスで、不満や気分の落ち込み、イライラがひどくなりました。仕事を休むことはありませんでしたが、ミスが増え、忘れっぽくなり、余裕がない状態でした。 2年前、人間関係が大分改善され、元気が出てきて、仕事が楽しいと感じるようになりましたが、忘れっぽさは続いていました。昨年からは仕事のミスもなくなり、元の状態に戻りつつありますが、ちょっとしたことで気分が落ち込みやすくなっています。また、理由もなく急にドキドキと不安や緊張を感じることがあります。 さらに、夜中に理由もなく目が覚め、その後30分以内に再び眠れるものの、熟睡感がありません。特に辛いのは、朝起きると背中が痛むことです。軽い痛みの時もあれば、こりのような痛みとだるさが強い時もあります。低血圧の影響かもしれませんが、これまで受診したことがなかったので、どのような状態なのか相談したいと思っています。

質問者のイラスト

30代 / 女性

お辛い中、ご相談いただきありがとうございます。お話を伺う限り、いくつかの症状が重なっているようですね。問診に答えていただいた内容も参考にしつつ、以下に考えられるいくつかの病状について説明いたします。

ご状況から考えられること

ちょっとしたことで気分がへこみやすい、急に不安や緊張が出現する、夜によく眠れないなどの症状は、一般的にはストレスとの関連を疑います。これらが日常生活に大きな支障をきたすレベルである場合は、適応障害などの精神科の病名がつく可能性があります。

受診を考えるべき状況について

質問の回答を拝見する限り、直近では強いストレスを自覚していないとのことですが、下記のようなサインが現れるときは、早めの専門科(精神科・心療内科)への受診をおすすめします。

  • 早朝に目がさめて再び眠ることができない
  • 食欲がなく、ダイエットしていないのに体重が2kg以上減った
  • 消えてしまいたい、自分を傷つけてしまいたいという気持ちが生じた

その他、背中の痛みは整形外科、だるさ(倦怠感)は内科を受診することが一般的ですが、まずは最も中心的な症状である不安の専門家である精神科・心療内科を受診し、必要に応じて専門家への受診の必要性を相談するのがよいかもしれません。

月経との関連について

生理の前になると決まって何か不快な症状が現れますか、という質問に「はい」と答えていただいていることを考慮すると、月経前症候群なども考慮に入れる必要があります。落ち込みやすいタイミングは、月経前に多いということはないでしょうか。月経前症候群の場合、月経が来ることで症状が緩和されることも多いです。一般的には運動療法を含めた生活習慣の改善や、栄養摂取などを試すことがあります。また症状が強い場合は低用量ピルや抗うつ薬などが使用される場合もあります。

その他の可能性について

体の病気からうつ病のような症状があらわれることもあるため、精神科や心療内科を受診した場合も採血検査などが実施されることもあるのでご留意ください。たとえば、甲状腺機能低下症などホルモンの異常や、鉄欠乏性貧血などによっても、気持ちが落ち込んだり体のだるさなどが出現します。

受診の際の注意点

精神科・心療内科を受診する際は、先生との相性も重要ですが、日本精神神経学会の専門医や、精神保健指定医という資格を持った医師をおすすめします(資格がない場合、精神科の経験が浅い医師である可能性があります)。ホームページなどでご確認の上、受診されることをおすすめします。

まとめ

ご相談内容から、気分の落ち込みや不安、睡眠障害などの症状が見られ、これらは適応障害などの病名関連がある可能性があります。また、月経前症候群や貧血などの体の病気から来る落ち込みの可能性もあり、それに対する治療や生活習慣の見直しが有効な場合があります。

お近くの精神科・心療内科は、こちらから検索できますのでご活用ください。また、ストレスへの対処法など、追加でご質問があればお待ちしております。

お大事になさってください。

医師の回答を見る

関連するQ&A
関連する病気と症状

(参考文献)

こちらの記事は参考になりましたか?
よろしければ、ご意見・ご感想をお寄せください。

こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。

この記事をシェアする

他に気になることを調べたい方は

初めての方へ

ユビー病気のQ&Aとは?

現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。

病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ
無料で症状を調べる
症状を調べる

症状検索エンジン「ユビー」

体調に不安がある、医療機関への受診を考えている方向けに、20〜30問程度の質問に答えることで、あなたに関連性のある病名や、適切な受診先を無料で調べられます。

さっそく調べる
医療機関を探す
医療機関を探す

お近くの病院をお探しの方へ

「受診科が分からない」「どの医療機関に行ったらいいか分からない」といった悩みは、ユビーの病院検索が便利です。近所の病院も探せるので、ぜひご利用ください。

病院を探す
治療法を調べる
治療法を調べる

治療案内ユビー

自身の治療情報を登録することで、治療の選択肢や使っている薬についてなど、あなたの参考になりそうな治療情報を調べられる機能です。

さっそく調べる
薬について調べる
薬について調べる

おくすりアシスタント

病気の治療に使われる薬を比較しながら、効能や副作用、気をつけることを確認できる機能です。※対応しているお薬は、処方薬(医療用医薬品)のみ

さっそく調べる

サービスの目的と位置付け

ユビー病気のQ&Aは、情報提供を目的としたサービスのため、医師・医療従事者等による情報提供は診療行為ではありません。
診療を必要とする場合は、医師・医療機関にご相談ください。
当サービスは、信頼性および正確な情報発信に努めますが、内容を完全に保証するものではありません。
情報に誤りがある場合は、こちらからご連絡をお願いいたします。