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不安障害がある場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?
精神科・心療内科
日下 慶子 監修
過度な不安や心配により日常生活に支障がある場合には、精神科や心療内科を受診しましょう。
忘れっぽさや不安、背中の痛みの原因を知りたいです。ストレスや低血圧の可能性などはあるのでしょうか?
3年前、職場の人間関係や忙しさからくるストレスで、不満や気分の落ち込み、イライラがひどくなりました。仕事を休むことはありませんでしたが、ミスが増え、忘れっぽくなり、余裕がない状態でした。 2年前、人間関係が大分改善され、元気が出てきて、仕事が楽しいと感じるようになりましたが、忘れっぽさは続いていました。昨年からは仕事のミスもなくなり、元の状態に戻りつつありますが、ちょっとしたことで気分が落ち込みやすくなっています。また、理由もなく急にドキドキと不安や緊張を感じることがあります。 さらに、夜中に理由もなく目が覚め、その後30分以内に再び眠れるものの、熟睡感がありません。特に辛いのは、朝起きると背中が痛むことです。軽い痛みの時もあれば、こりのような痛みとだるさが強い時もあります。低血圧の影響かもしれませんが、これまで受診したことがなかったので、どのような状態なのか相談したいと思っています。
30代 / 女性
お辛い中、ご相談いただきありがとうございます。お話を伺う限り、いくつかの症状が重なっているようですね。問診に答えていただいた内容も参考にしつつ、以下に考えられるいくつかの病状について説明いたします。
ご状況から考えられること
ちょっとしたことで気分がへこみやすい、急に不安や緊張が出現する、夜によく眠れないなどの症状は、一般的にはストレスとの関連を疑います。これらが日常生活に大きな支障をきたすレベルである場合は、適応障害などの精神科の病名がつく可能性があります。
受診を考えるべき状況について
質問の回答を拝見する限り、直近では強いストレスを自覚していないとのことですが、下記のようなサインが現れるときは、早めの専門科(精神科・心療内科)への受診をおすすめします。
- 早朝に目がさめて再び眠ることができない
- 食欲がなく、ダイエットしていないのに体重が2kg以上減った
- 消えてしまいたい、自分を傷つけてしまいたいという気持ちが生じた
その他、背中の痛みは整形外科、だるさ(倦怠感)は内科を受診することが一般的ですが、まずは最も中心的な症状である不安の専門家である精神科・心療内科を受診し、必要に応じて専門家への受診の必要性を相談するのがよいかもしれません。
月経との関連について
生理の前になると決まって何か不快な症状が現れますか、という質問に「はい」と答えていただいていることを考慮すると、月経前症候群なども考慮に入れる必要があります。落ち込みやすいタイミングは、月経前に多いということはないでしょうか。月経前症候群の場合、月経が来ることで症状が緩和されることも多いです。一般的には運動療法を含めた生活習慣の改善や、栄養摂取などを試すことがあります。また症状が強い場合は低用量ピルや抗うつ薬などが使用される場合もあります。
その他の可能性について
体の病気からうつ病のような症状があらわれることもあるため、精神科や心療内科を受診した場合も採血検査などが実施されることもあるのでご留意ください。たとえば、甲状腺機能低下症などホルモンの異常や、鉄欠乏性貧血などによっても、気持ちが落ち込んだり体のだるさなどが出現します。
受診の際の注意点
精神科・心療内科を受診する際は、先生との相性も重要ですが、日本精神神経学会の専門医や、精神保健指定医という資格を持った医師をおすすめします(資格がない場合、精神科の経験が浅い医師である可能性があります)。ホームページなどでご確認の上、受診されることをおすすめします。
まとめ
ご相談内容から、気分の落ち込みや不安、睡眠障害などの症状が見られ、これらは適応障害などの病名関連がある可能性があります。また、月経前症候群や貧血などの体の病気から来る落ち込みの可能性もあり、それに対する治療や生活習慣の見直しが有効な場合があります。
お近くの精神科・心療内科は、こちらから検索できますのでご活用ください。また、ストレスへの対処法など、追加でご質問があればお待ちしております。
お大事になさってください。
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