軟骨無形成症の場合、主にどのような治療をしますか?
根本的な治療法はなく、低身長、水頭症、睡眠時無呼吸、中耳炎などの症状に対して必要な治療を行います。
現在の医療では、この病気の根本的な治療法はありません。このため、病気によって引き起こされるさまざまな症状に対して個別に対応していくことになります。
低身長への治療
国内で保険適用となる治療法には3種類あります。
- 成長ホルモン療法:体の成長を促すホルモンです。悪性腫瘍の発生や心臓・腎臓の病気の悪化などの副作用の可能性がある点に気を付けて使用します。
- 四肢延長術:骨に切れ目をつくり、器具で引っ張り固定します。時間をかけて骨がついてくることで身長が伸びます。
- CNP類縁体治療:2022年に保険適用となった新しい薬です。FGFR3タンパク質による軟骨細胞への異常な刺激を抑え、正常な成長を促します。
脳脊髄液の過剰な貯留への治療
頭蓋骨の成長が不十分なため、脳脊髄液の通り道が狭くなり、脳内に過剰に貯留してしまう場合があります(水頭症と呼ばれます)。稀にシャント手術(脳内に過剰となった脳脊髄液を外へ逃がす手術)が必要になる場合もあります。
睡眠時無呼吸への治療
睡眠時無呼吸では、寝ている際に上手く呼吸が出来ずにいびきをかきます。喉や鼻の奥にあるリンパ腺(咽頭扁桃)を摘出する手術などを行う場合があります。
繰り返す中耳炎への治療
鼓膜にチューブを入れて、耳の機能を補助して中耳炎を起こしにくくします。
狭い脊髄の通り道への治療
首や腰での脊髄の通り道が狭いことで、手足にしびれや痛みを感じることが多いです。神経の通り道を拡げる手術が必要となる場合があります。
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最終更新日:
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
(参考文献)
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